キスの日「蜂楽、キスしようぜ」
キスの日――なんていう都合の良い日があるらしい。
別に蜂楽とは付き合ってもいないし、そもそも俺の気持ちが伝わっているのかどうかも定かじゃない。俺なりに精一杯、蜂楽へ気持ちを伝えていると思っているけど…いつも鮮やかに躱される。え、あれ?俺いま、結構直球投げたよな?と思っても飄々とした態度でケラケラ笑われると拍子抜けしてしまう。
ぜんっぜん相手にされてない?!と落胆するも、あの笑顔に簡単に絆されて「まあいいか」という気にさせられる。恋だの愛だのにあいつはまだ興味は無いのかもしれない。だけど、後から来た人間にうっかり取られる位なら多少無理やりにでも俺が彼を覚醒させたい。
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