こどものときの夢のような「ほ、本当に……しても、いいのか?」
「ああ。きっと、大丈夫。今だけ神様は、目をつむってくれているから」
彼はそう告げると、カーテンを閉めた。
ルカとアンドルーは、いわゆる『恋人』という関係になっていた。どちらが先に恋に気づきどちらから愛を告白したかなんてことは、彼らですら覚えていない。
本来出会うことのなかった彼らが、この荘園で、この部屋で、交わるのだ。
「もし、神様に見つかったら……こんなことをしてると知られたら、きっと……二度と手を繋げないじゃ、済まされないぞ」
ぎぃ、と寝台に腰掛ける音が部屋に響く。
「いいんだ、そうなっても。最初から見てくれさえしなかったくせに、今更なんだ」
ぎぃ、と寝台に腰掛ける音が、もう一度部屋に響く。
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