いつか「メルメル~!」
隣に響くのではというぐらい大きな声を発しながら天城は帰ってきた。
夜中だから静かにして欲しい。たまに天城の無神経なところが俺は少し気に入らないことがある。まあそれが 天城燐音ですけど。
「天城!もう!何時だとおもっ…!」
「メルメル~!おれっち疲れちまった~キスして!きゃはは☆」
と、やはりお酒を飲んできたであろうこの男は舌を出して笑いながらキスをねだってくる。
正直、お酒の味がするキスはしたくない。苦すぎる。まずい。後味悪い
「HiMERUは今、そんな気分ではないのです。早く風呂入って寝てください。HiMERUはもう寝ます」
「え~?メルメル釣れないなァ?りんねくん寂しいぜェ~?」
…はぁ…全くこの男は…と思って一瞬天城から目線を逸らし、ソファに座ろうとした瞬間
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