茨ひよ♀「うんうん、結構かわいいと思うね!ぼくの次の次の次の次くらい!」
満足気な日和の声に恐る恐る目を開くと、鏡に写る着飾った自身の姿が飛び込んできた。男にしては長めの髪はウィッグでロングヘアーにされており、眼鏡が外された代わりのように耳には金の重りがつけられていた。
「……意外ですね」
「なにが?茨はもともと顔だけは綺麗だってぼくずっと言ってるよね?」
日和が腕を組んで首を傾げると、ふわふわのロングヘアーが揺れてシャンプーの匂いが鼻をくすぐる。それから、彼女が胸の下で腕を組むと平均よりも大きい膨らみが更に強調されるので思わず目を奪われてしまう。男子高校生なのだからこれは仕方ないし、許されたい。
「いえいえ、日和殿下にお任せした時点でクオリティーに心配はしていませんでしたからそこではなく!ありがとうございます、これで安心して仕事に――……」
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