ボンボンサンド「梶さんが先に着いてるそうなので」
「おー」
「あんたそこ違う出口ですよ」
「おー……」
慣れない改札とありえないほど陰鬱な公務員・サラリーマン・フリーター・プータローたちの群れを通り過ぎたので俺は若干疲れていた。俺の目にはA1もB1も同じ出口に見えるのだが先導する弥鱈にはそうでないらしい。俺は気持ち小さい歩幅で歩いていた。目の前の黴色に変色した点字ブロックについていこうと思ったが、ほんの数メートルで行き止まりになった。
「もう駄目だ、箱入りすぎて点字ブロックにすら嫌われてるじゃないですか。俺はJR新宿駅にあなたを捨てます。バイバイ」
「責任持って連れてけや。テメーが提案したトリプルデートクソ新宿プランだろ」
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