Recent Search
    Create an account to secretly follow the author.
    Sign Up, Sign In

    horiapplesakes

    @horiapplesakes

    ☆quiet follow Send AirSkeb request Yell with Emoji 💖 👍 🎉 😍
    POIPOI 1

    horiapplesakes

    ☆quiet follow

    昔書いたJJ小説のネジキサで、もし根地がアンバーのままだったらってネタを書いた後、しばらく経ってキサ版書きたいなと思って少しだけ書いたのをずっと放置してたの供養……もう続きは多分書かないというか小説が書けない泣

    #ネジキサ
    screwChisa

    アンバーIF キサ走る
    …走れ
    ………走って
    ひたすらにあの人の元へ

    どうして、なぜ、なんで、色々浮かんでは消えるけれど

    そんなのはもう関係ない

    あの人にもう一度逢いたい
    あの人の声が聞きたい

    もう一度、もう一度……

    それだけで私の足は動く

    「……根地先輩っ!!!」

    ーーーーーーー







    ーーーーーーーー
    夕日の反射で視界が歪む
    汗が頬を伝い体にまとわりつく
    瞳が体が痛みを訴えるがそれを無視してひたすらに海を目指す。
    今この手にある手掛かりは海と岸辺だけ
    数万箇所ある中で彼のいる1つを見つけるなんて常軌を逸している。
    けれど私は確信していた。彼に逢えると
    導かれるように私の足は
    波飛沫が静かに寄せる岸辺へと辿り着いた

    「はぁ……はぁ……」

    ……見つけた……

    断崖に身を置き、真っ直ぐ茜色に揺らぐ波間を見つめる根地先輩
    まだ距離が遠く表情は読み取れない
    しかし
    彼が立つのは一歩踏み出せば全てが消える場所

    だめ、やめて、行かないで……っ!!!

    「根地先輩!!!」

    喉が擦り切れんばかりの声を張り名前を叫ぶ

    けれど私の声は一足遅く彼には届かなかった

    音もなく根地先輩の体は海に吸われていった
    まるで一瞬で溶けるように
    彼の体が見えなくなった

    「だめ!!!!」

    悲鳴を上げ私は走る
    例え彼の元へあと一歩、遅れていたとしても
    「根地先輩!!」
    諦めない
    絶対助ける

    呼吸を忘れ、彼のいた場所に立ち海を見下ろす
    茜色に染まる海はまるで血の色のようで背筋を震わせた
    頭の中でやめろと警笛が鳴る
    でもこの中に彼がいる
    それだけで理由は充分

    「大丈夫……怖くない」

    私は深く息を吸い彼の後を追った

    ーーーーーーー
    …………

    青く彩られた世界に一つの朱が交わった
    これは……花?
    桃色に輝く意思をもつそれは泡混じりで僕に光を伸ばす
    まさか……そんな筈……
    信じられない。何で。どうして……


    もう全てを諦めて捨てたはずなのに……

    はず……なのに……


    それを認識した瞬間

    僕の手は縋り付くようにその光に腕を伸ばしていた

    ーーーーーーー

    「……っ!!!」
    大きな飛沫を上げて私達は浮上した
    幸い意識がある状態で見つけることが出来たから女の力でも引き上げられた
    これが既に彼が眠った後だったら諸共海底に落ちていたことだろう
    Tap to full screen .Repost is prohibited
    👍
    Let's send reactions!
    Replies from the creator

    related works

    recommended works