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    yuma

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    yuma

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    イベント用の無配。

    書きたかったしゃけ受け5Rのお話のさわり、叩き台のような状態かつ途中で終わります。
    こんなネタ書きたかったのね!くらいで読んでいただけたら。

    肉体的接触は👃👂のみ、せたろに絡む👃殿、👀殿は見てるだけです。


    続きは書けたらまた改めて…

    5Rの話(5Rしないと出られない部屋) 香木由来の甘い香りが鼻腔をくすぐる。
     部屋に漂うこの香気は寺院での瞑想にも使われるという、鎮静効果のあるものに似ているが、先ほどから心が落ち着くどころか、むしろふつふつとした怒りが胸のうちで溢れそうだ。
     いったいなんの効果のある香が混ざっているのだろうか、などと考えてみるが、明らかに貞宗の守備範囲ではなかった。
     それよりは、いま信濃守護の目の前で市河助房に挑みかかっている鼻の効く男、村上信貞の領分だろう。
     村上は、大胆にも市河を膝に乗せて口を吸っている。向かい合わせで抱き合いながら、市河の割れた唇を己が舌でじっくり撫ぜたかと思うと、深く口を合わせて舌同士をからめて、追い上げる。
     市河はたちまちに劣勢になる様子で村上に身体を預け、村上はそれを抱き止めて離すまいとしている。
     ときおり貞宗の様子を伺うように守護補佐が目線を寄越すのが健気だ。劣勢に見えるのは市河の手管で、まだ駆け引きをする余裕はあるのだろう。
     余興というにも趣味が悪い。この二人に抱き合えと命じたわけではない。そんなことをするはずがない。
     そもそも、貞宗はまだこの状況に納得していなかった。
     この巫山戯けた部屋に閉じ込められた混乱の中、初手を繰り出したのが村上で、その勢いに乗せられているだけなのだ。
    「良いではないですか。皆で楽しめば」などと笑顔で言い放ちながら、市河を真っ先に確保している抜け目のない男だ。
     手元の杯を覗く。暗く濁った水面は実際には影しか映さないが、額に皺を寄せる男の顔が見えるようだった。
     飲みながら、斜め後ろに静かに控える男の存在を思い出す。この酒の毒味を買って出た、市河の郎党だ。
    「呑まずにはやっておれんな。付き合え」
     男に盃を持つように促し有無を言わさず注いでやると、返す手酌で自身の杯にも再び酒を満たす。
    「そちは、アレを見てなにも思わんのか」
    「……慣れておりますゆえ」
     貞宗も含め、主人が他の男と共にいる寝屋の外で夜通し番を勤めることもあるのだろう。だが、貞宗の眼力は、その言葉が嘘ではないが真実でもないと告げている。自分以外にも、市河が好き勝手弄ばれて苛立ちを覚える人間がいるとわかり、少し頭が冷えた。
    「市河殿は村上と共におる時には、いつもあのようなしおらしい感じなのか?」
     戯れに問いかけてみる。
    「……お許しを」一瞬口ごもった郎党は、そう言って杯を置いて頭を下げた。
     主人の情報を容易く口外しない点は評価できるが、無口で何を考えているかわからぬ奴だ。
     忠を尽くすべき主人と関係を持っている——しかも抱く側だろう——というのは、なかなか太々しいとも言える。
     村上と市河は変わらず睦み合っている。このような余人がいる状態でよく続けられるものだ。
     まったく、それにしても、いったい何なのだこの部屋は。
     つい半刻ほど前のことだ。気づいたら四人全員がこの場にいた。
     貞宗は守護館で寝んでいたはずだった。
     それが一転、さきほどの甘い香りと共に目が覚めるとこの広い座敷に集められて、誰もが薄い夜着一枚のまま、武器のひとつも携えておらぬ、という次第。
     方々に出入り口を探したが、八方塞がり、ここから出る術はないと全員が悟った時に、胡乱な書き付けが現れた。
     曰く、この順と組み合わせで交わるように……と。言う通りにすれば、ここから出そう、と。
     ここでようやく合点がいったのだ。この三人は市河と深く関係している者たちだということに。
     貞宗は自身の諜報方からの情報で市河が村上や他の男とも契っているということを把握はしていた。市河が小笠原に付き従う気がある間は、この花の蜜を求める蝶のようにふらふらと有力者の間を行き来する男を自由にさせていたのだが、内心は文句のひとつも言いたいところだった。有力者だけでなく、郎党にも手を出していたとは……。
    「最初は全員で、などと戯けたことが書いてあったが……」
     書き付けの内容が思い出され、つい口から出る。
     それを聞きつけたか、すっかり力の抜けた様子の市河を抱きかかえて、村上がこちらに向き直った。
     守護補佐の襟は乱されており、その隙間から火照った肌が見え隠れしている。
    「そういえば、君は……?」と、村上が従者に初めて気づいたかのように声を出した。
    「市河殿の郎党よ」と、貞宗が代わりに答えた。
    「郎党? 市河殿にはいつも驚かされますね。名は?」
     瀬太郎は躊躇った。
    「お答えせよ」と、村上にしなだれ掛かったまま、息を吹き返した助房が促す。
    「瀬太郎と申します。助房様が幼少の頃よりお仕えしております」
    「せたろうくんか」
     村上は、舌で転がすように郎党の名を呼ぶと、すこし思案する様子を見せて、こう言った。
    「近江に瀬田川という川があるが、知っているかな」
    「寡聞にして」
    「東国から京に攻め上るには、その瀬田川にかかる橋を渡らねばならなくてね。古来からよく戦場になっている」
    「はい」
     要するに、瀬田川にかかる橋のようにおまえは市河を守る要所のようにみえるが、実際はどうなのだと問うている。
    「都の入り口は瀬田の唐橋だけではないぞ」と、口を挟む。
    「小笠原殿、わかっておりますよ」
     市河を取り戻そうかと貞宗がさらに口を開こうとしたとき先に動いたのは、守護補佐の方だった。
    「……瀬太郎、きてくれ」
    「市河殿?」従者より先に反応したのは、市河を抱き抱える村上だ。片手を市河の露わになった太ももに沿わせて、さらに奥へと差し入れようとしているのがよく見える。
    「村上殿、先へ進むなら準備をしないと…離れてよろしいですか」
     信州惣大将が口を開こうとしたのを制して、市河が言い募る。
    「何の準備かとは、尋ねてくださいますな。いつも瀬太郎にやらせておるのです」
    「そのお役目は私が代わりましょう」
    「えっ、いや、しかし……」
     予想外の言葉だったのか、市河は動揺を見せた。
    「村上殿にそんなことをさせるわけには」
    「私では不安ですか?」
    「まさか……」
    「じゃあ、こうしましょう。せたろうくんもおいで」
    「えっ」
    「それはお嫌ですか? 別にとって食いはしませんよ。ただ、いつものやり方というのを教えてもらいたいものだなと」
     村上は、今までは半ば隠すようだった市河の身体の正面を、こちらに見えるように向けた。背後から抱き抱える形だ。
    「えっ…ちょ」
     はだけかけた胸元に村上の大きな手が差し入れられて、市河が戸惑う様子がよく見える。
    「幼い時からご一緒、ということは、市河殿の初めてのお相手はせたろうくんですか」
    「…ッ! む、村上殿!」
    「違うのかな? そうか、では、ずっと見守ってきた主を誰かに奪われたわけだ」
     村上は言いながら、瀬太郎と貞宗を交互に見やる。
    「それでも、郎党相手に想いを遂げさせてやるとは、市河殿は随分とお優しいお方ですね」
    「ん…村上殿、なにを言いたいのか……」
    「妬いているのですよ。市河殿を独り占めしたいのに、なかなかそうさせてくださらないので」
    「そ、それは……」
    「うん、ここで気持ちよくなれそうですね?」
    「ッ…そ、そんなところばかり…」
     さきほどから、村上は喋りながら胸を攻めていて、ここからでも市河の下半身が反応しているのが見てとれた。
     市河は観念したのか、目を瞑って力を抜いている様子。
    「ほら、小笠原殿はいかがしますか」
     
     
     
     
     
     中略
     
     
     
     
     
    「うん、清々しいほどの忠臣だが、その顔で市河殿を抱いているのは頂けないな。小笠原殿もそう思われませんか」
    「フン、市河殿が自身の部下をどう扱おうが、儂は別に気にせんよ」
    「おや、余裕がおありですね。では、市河殿があなたの部下にも手を出していたとしたら…」
    「なにぬ?!」
     誰だ? そんなことは知らんし、断じてゆるさんぞ。
    「さ、貞宗殿、誤解ですよ!」
     などと、市河は抗弁するが今までの所業から信用はならなかった。この部屋から出たら問い詰めてやる。
    「小笠原殿、瀬太郎くん、提案があります」
    「なんだ?」
    「今後、この三人で平等に市河殿を分けませんか? それ以上はもう誰とも分けたくないので。この妙な部屋にいる間に考えていただければと」
    「あの……俺抜きで話を進めないでもらえます?!」
     貞宗は考えていた。
     ここにいる四人は屈強な武士だ。武器はなくとも拳があれば、人一人くらい殴り殺せる力は優にある。抵抗されないのであれば……だが。
     つまりこのゲームは、まずは三対一に持ち込めば勝てるということだった。うまく多数派につくことができれば良く、そうでないなら二対二の均衡を求めるか、バラバラの一人ずつとなるようにして勝負を流すか。
     市河と郎党はかならず組になると思っていたので、市河対残りの三人、という構図は考えていなかった。
    「おや、市河殿、だんだんと柔らかくなってきましたよ、指を増やしても?」
     追い詰められた市河は、身体を横たえて言葉にならない声を発している。
     さて、小笠原はどのように打ってでるべきか……?

                   
                           続く…
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