美味しそう…「あれ?流川じゃね!」
後ろから聞き慣れた声に振り向く。
「あ!やっぱり流川だ!お前も買い物?」
「宮城先輩…」
あまりプライベートでは人に会いたくない…
オレは挨拶だけすまして帰ろうとすると
「お前とこんなところで会うなんて珍しいなぁ~」
オレの気持ちを知ってか知らずか宮城先輩は勝手に話かけてくる。
「先輩オレ…「アンナに付き合わされて来たんだけどアイツオレを誘ったのにダチからメール来て行っちまったんだ」
アンナって誰だよなんて思っていたら
「あぁ…アンナって妹ね!オレはアヤちゃんだけだから!」
っと聞いてもいないことに答える先輩。
そろそろ解放して欲しいと思っている。
「なぁ!お前買い物終わったのか?」
「………」
「なら付き合え!先輩命令だ!」
こんな時に先輩の権限を使わないで欲しい…
そんなオレを無視し「さぁ~行くぞなんて」
先輩が行ってしまうものだからしょうがなくその後ろに着いて行くしかなかった。
「流川コレどう思う?」
かれこれ一時間は先輩の買い物に付き合わされている。
「どっちでも…」
「お前!顔がいいのに本当にファッションとか興味ないだな!」
「着れればいいで…」
っクソ顔がいい奴はいいよなぁ~といいながら
服を選らぶ宮城先輩。
ドアホといいこの先輩も表情が面白いくらい変わる。
「なぁ!コレは?」
自分に服を合わせながらオレの意見を求めてくる。
先輩なら何でも似合いますよなんて言えば直ぐ終わるだろうか…いやそれだとまた顔がいい奴は~とか言って拗ねてしまうだろうか…
「なぁ~流川~」
しょうがなくオレは宮城先輩の方に視線を向けるが…
「先輩…それ…でかすぎません?」
「いや!少しくらいオーバーサイズの方がオシャレだしデ「余計に小さく見えますよ…」
オレは意見を求められたから正直に答えたのに宮城先輩はブスッとし
「じゃあ!やめる!」と言い
せっかく選んだ服を置いて店を出てしまった。
今までの時間は何だたんのたのだろうか…
はぁ…とため息が思わずで出てしまう。
このままドンズらしてもいいのだが流石にさっきの一言は悪いと思いオレは宮城先輩の後追った。
「先輩…」
「お前…もうちょっと言葉選んだ方がいいぞ…彼女出来たらどうするだよ…」
ブスッとしたままオレの前を歩く宮城先輩…
「………」
「あぁ!もう服はいいや!流川今度アレ食うぞ!」
宮城先輩が指指したのはっえ…これは何にかの罰ゲームですか?と言いたくなった。
「ぷっはっは~」
「先輩…笑い過ぎです…」
ベンチに座り大笑いする宮城先輩。
宮城先輩が指指したのは女子ばかりが並ぶ人気のクレープ屋だった。
先輩はいいクレープだって似合う…でもオレには流石に耐えがたいものがあった。
「花道とかは何も躊躇いなく並ぶのにな!」
オレとあのドアホを一緒にしないで欲しい…
あぁ~三井さんいたらおごって貰えたのに!
なんて言っている。
オレは先輩からおごって貰ったクレープを一口かじる隣では「やっぱり似合わねぇ~」と笑いながらイチゴがたくさん包まれたクレープを頬張る先輩。
オレが無言で食べる中また宮城先輩は一人で
「こないだ三井先輩が…」なんて勝手に話している。
宮城先輩はドアホや三井先輩と出かけるのか…
確かに宮城先輩はあの二人どちらこと一緒にいることが多い…特三井先輩とは仲が良いように見えるし三井先輩がどの後輩よりも宮城先輩を溺愛してることは薄々気づいていた。
なんだ…このモヤモヤした感じ…
「流川のもうまそうだな!」
「欲しかったらあげますよ…」
オレは宮城先輩にクレープを差した出す。
サンキューといいながらオレのクレープを噛る宮城先輩。
「こっちも旨いな!」
ニカッりと笑い「お前もいる?」と自分のクレープを進めてくる先輩。
オレはいいですと断わろとした時先輩の口の端にクリームが付いている。
「オレは…これだけでいいっすよ…」
「っえ…」
ペロッと宮城先輩の口の端に付いたクリームを舐め取る。
なぜ自分でもそんなことしたのかわからないでも何故か旨いそうに見えた…
「ごちです…」
「っな!お前!」
「やっぱり甘いですね…」
「お前今…」
顔を真っ赤にして口を魚のようにパクパクさせる宮城先輩。
本当に見てて飽きい人だ…
「一口貰っただけですよ…」
「お前…彼女以外そんなことするなよ…」
とまだ顔真っ赤にして言う宮城先輩…
美味しそうにみえた…