rnis推しのseの兄貴幻覚 ~itsrnさんBD編~ 休日の朝だというのに、潔は着信音に起こされ目が開けられないまま手探りで枕元の携帯を探し当てた。かろうじて見えた応答ボタンだけを頼りに応答すると、電話越しの相手はかなり怒った声で言った。
「おい潔……」
一瞬誰かと思ったが、この声を聞き間違えるはずもない。世界に名だたるMFの糸師冴が、なぜか朝から電話をかけてきて怒った声を出している。
「さえ…?なんだよこんな朝に…まっていまなんじ?もしかしてもう昼?」
「バカまだ朝の5時だ」
「5時ぃ!?なんでそんな時間にかけてくるんだよぉ…」
まだ眠気に負けそうになっている潔は、今にも睡眠の世界に戻りそうになりながらも携帯を耳に当てていた。冴から早朝に着信が来る理由が全く見当たらず、潔はむにゃむにゃと思いつく可能性を挙げていった。
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