Recent Search
    Create an account to bookmark works.
    Sign Up, Sign In

    85_yako_p

    カプ入り乱れの雑多です。
    昔の話は解釈違いも記念にあげてます。
    作品全部に捏造があると思ってください。

    ☆quiet follow Send AirSkeb request Yell with Emoji ❤ 🌟 🎀 🍎
    POIPOI 420

    85_yako_p

    ☆quiet follow

    双子のSFです。
    100本チャレンジその54(2014/4/22)

    ##100本チャレンジ
    ##カプなし
    ##W
    ##蒼井悠介
    ##蒼井享介

    双子に関するショートショート 朝起きたら三つ子になっていた。一人増えただけって言っちゃえばそれまでなんだけど、18年間双子をやってきた身としては非常に困る。
     増えた一人は落ち着いているけれど非常に居心地が悪そうだ。とりあえずは俺たちの家にいてもらっているけれど、食器も机もベッドも二つしかない。ならばせめて名前くらいはと『介』で終わる名前をいくつか考えてみたけれど、彼は『まぁ、一過性のものだから』と言い受け取ろうとしない。
     彼について聞けば、双子の片割れを失ってからというもの……というよりは彼は失われた側、つまりは死者らしく、ふいに姿形が変わり双子のもとに現れてしまうようだ。
    「悪霊みたいなものなんだ。紛れ込んで双子の片っ方に成り代わっちゃう、みたいな」
    「ひぇ」
    「だから呼び間違えたらダメだよ」
     悪霊と聞いて俺たちは身構えてしまう。でも間違えない限り害はないと言われればそれまでだし、顔はめちゃくちゃ悠介に似てるから怖くないかも。それにお互いがわからない双子なんていないだろうし、この人はずっと彷徨うはめになるんだろうな。
     かわいそうだね、と悠介が言った。
     そうでもないよ、と亡霊は言った。


     そういえば、なぜ彼は成り代わりについて知っているんだろう。
    Tap to full screen .Repost is prohibited
    Let's send reactions!
    Replies from the creator

    recommended works