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    カプ入り乱れの雑多です。
    昔の話は解釈違いも記念にあげてます。
    作品全部に捏造があると思ってください。

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    POIPOI 423

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    DONE三題噺お題。『猫、御守り、また明日』
    タケルと漣とチャ王の話です。(2023/1/14)
    観測、約束、ねがいごと。 チャンプのお気に入りの寝床は路地裏のドラム缶の上にある。円城寺さんがくれた座布団の上、チャンプがさっきまで寝ていた場所に見覚えのある御守りがあった。
     これは俺がアイツにやった御守りだ。御守りなんてどこにでもあるものだけど、わかる。そもそもアイツが置いたんじゃなきゃこんなところに御守りがあるわけがない。
     この前の仕事で買ってきた汚れが目立ちそうな白いお守りにはチャンプの毛がくっついていた。御守りをあげたのは円城寺さんとプロデューサーとアイツの3人だけだ。隼人さん達にも買おうと思ったけれど、そうなると四季さんにあげないのはなんだか違うし、四季さんにあげたならHigh×Jokerの全員に必要な気がしてくるし、High×Jokerのみんなに買うなら同年代の人みんなにもあげたい。俺の大切な人は増えたけれど、だからこそどこかで優劣にも似た線引きは必要で、俺には持ちきれないほどの御守りを買う気はなかった。それなのにアイツの分の御守りは買ってるのが自分のことなのによくわからない。あんな、御守りなんていらなそうなやつなのに。
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    DONE2023年タケ漣WEBオンリーのネップリ企画(テーマは食欲の秋!)で書いた、タケ漣のSF(少し不思議)です。
    人を食ったような男の話ですが、グロでもカニバでもないです。
    犬も食わない。 秋といえば食欲の秋だ。でも、食欲の秋だからってなんでもかんでも食べていいってわけじゃないだろう。まして、人を食べるだなんて。
     人を食ったような性格、という言葉はアイツにピッタリだけど、まさか本当に人を食うとは思わないじゃないか。しかも、俺が食われるとは夢にも思っていなかった。
     人生で、何かに食われることがあるなんて考えたこともなかった。アイツは意味がわかんないやつだけど、ここまで意味がわからないやつだとは。
     俺が食われたとは言っても、それは捕食みたいな猟奇的なことではなくて……なんていか、隠すって感じなのかなってぼんやり思う。食われた自覚はあるけれど、俺は無傷で意識もはっきりある。
     なんというか、和風のホラーゲームで見たような、神隠しと似ている感じがする。あれは帰り道のことだったか。アイツが大きく口を開けた瞬間、一瞬だけ意識が暗転して気がついたら俺は知らない場所にいた。よくわかんないけど、ぱくりと丸呑みにされたって──食われたって感覚がある。
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    DONE秀鋭。懺悔する演技の練習をする鋭心先輩と、よくわからなくなっちゃったけど鋭心先輩のことが好きになっちゃった秀くんです。書いてて私もよくわかんなくなっちゃった。明るくないです。(2023/7/26)
    モノクロレコード シアタールームに満ちる、淡々とした声を聞いている。大好きなはずの声は普段とは違ってボソボソと覇気がなく濁っていて、蓮すら咲かない泥のようだ。こんな声が目の前の男からこぼれていいはずがない。なんだか現実味のない、悪夢のような時間だった。
     鋭心先輩の口からは際限なく罪状が零れ落ちる。いま、俺は神父で鋭心先輩は裁かれることのなかった罪人だった。彼の告白する罪のひとつひとつがどんな罪に問われるのかは知らないけれど、その積み重ねの先にこんなどうしようもない人間が生まれてしまったのだということが悲しいほどにわかってしまう、そういう声だ。
     正直、こんな役を鋭心先輩に演じてほしくはなかった。鋭心先輩が次の仕事で演じるのは罪を犯したのに罰を与えられなかった人間だ。キーパーソンでもなんでもない、ただ世界の不条理を示すだけの端役で、やることは道端を歩くこと、懺悔室でたっぷり2分をかけて罪を吐露すること、そして何を守るでもなく車に轢かれることだけ。未来すら描かれることのない、亡霊のような役だ。
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    DONE鋭百ワンスアウィーク第45回「ふわふわ」
    バカップルの話なのでなにも考えずに読んでください。(2023/7/23)
    お高いところのポテチはうまい「すごい、ふわふわだ」
     百々人が手に取ったパジャマは柔らかなレモンイエローをした手触りのよいものだった。飼ったこともない愛玩動物を想起させるような温かみのある生地はふわふわとしていて、顔を埋めると気持ちがいい。
     以前秀が仕事でパジャマパーティをしたことがあるのだがそれが思いの外好評だったらしく、プロデューサーから新たに選ばれたメンバーでまたパジャマパーティをすることが決まっていた。百々人はまた年の近い、さらに言えば高校生のメンバーが選ばれると思っていたのだが、メンバーには輝もいるらしい。夜更かしをするなら、と彼がコーヒーを淹れてくれる約束をしたので百々人は楽しみにしているが、苦笑いをする春名と興味のなさそうな漣には輝がひいきにしているセレクトショップでコーラを買ってきてくるそうだ。俺が好きでやることだからと言い張る天道さんにぴぃちゃんが必死に経費で落とすように説得していたっけ。そんなやりとりを思い出しながら、そういえば自分もお菓子を買うなら経費で落とすように言われていたことを百々人は思い出す。若里くんがドーナツを買うなら自分はしょっぱいものがいいか、と自然に決まった役割の中で何もしないつもりの漣のことを考えると何も思わないわけではないが、彼の性格上しっかりと領収書をもらってちゃんと手続きをするとは考えにくいので、ぴぃちゃんや周りの人間の手間暇を考えたらいまのままでいいとも思う。
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    DONEなっぱっぱさんとの鋭百合同誌の再録です。(2022/4月)
    お題になった頭文字はLです。
    Limit マユミくんと付き合いだして──そういうことをするようになってから、わかったことがある。
    「んっ……マユミくん、しつこい……!」
     ぺち、とうなじを叩けば、ようやくマユミくんの唇が僕のからだから離れた。見えやしないからと許可した胸元とお腹はキスマークだらけだし、ずっと優しく触れられていた脇腹は未だにぞくぞくと背骨を震わせるし、繋ぎっぱなしだった手から溶け合う感覚でどこまでが僕なのかわからない。そう、マユミくんは前戯が長い。寝転んだ僕はしばらくからだを起こしていないから、マットレスにくっつきやしないかと心配になる。
    「……すまない、百々人」
    「……別に、いいけどさぁ……」
     そういえば始めて叱ったかも。マユミくんはしゅんとしていたけど、僕の二の句を受けたら嬉しそうな顔になって僕の唇に柔らかく噛み付いて舌をいれてくる。マユミくんが目を閉じて幸せそうに舌を絡めてくると、僕だって目を開いている気分ではなくなってしまうから視界を閉ざした。そうなるともう感じるのはマユミくんの舌の柔らかさと温度しかなくて、ひとつ感覚を遮断したことで耳が余計に音を拾う。
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