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    85_yako_p

    カプ入り乱れの雑多です。
    昔の話は解釈違いも記念にあげてます。
    作品全部に捏造があると思ってください。

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    POIPOI 434

    85_yako_p

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    鋭百のラブコメ。照れる眉見。(22/4/29)

    ##鋭百

    不完全犯罪「High×Jokerのみんなと、ゲーム?」
    「はい。隼人がよかったらって」
     High×Jokerのみんなと僕たち三人、それと、アマミネくんがよくゲームをするっていう大河くん。九人もいると多すぎないかと思ったけれど、これくらいがちょうどいい人数らしい。
    「どんなゲームなんだ?」
    「ええと、ウインクキラーって名前のゲームなんですけど……」
     まずはランダムで犯人と共犯者が決まる。残りの人は市民と呼ばれ、犯人を特定すれば市民の勝ちだ。ゲームを開始したら全員で輪になって談笑をするのだが、その時に犯人や共犯者にウインクされた人間は数秒後に死んでいまい、脱落。全員が脱落するまえに犯人を見つけなければならないが、犯人の告発にもルールがあって──。
     内容を聞いたがイマイチぴんとこない。その不安を伝えればやりながら覚えれば問題ないだろうとマユミくんが返してくれる。少し緊張するけど楽しみだったし、アマミネくんもマユミくんもやる気に満ちていた。
    「絶対負けませんからね」
    「俺もそのつもりだ。やるからには勝つ」
    「ふふ。それなら僕だって頑張っちゃう」
     ランダムに役割が決まる以上、アマミネくんとマユミくんが味方になるとは限らない。僕たちはスポーツマンシップに則って、正々堂々戦うことを誓い合った。

     のに。

    「……マユミくん……あのさぁ…………」
    「…………本当にすまない、百々人」
     耳まで真っ赤になっているマユミくんに不満をもらせば、伊瀬谷くんが無邪気に笑う。
    「いやー、鋭心っちって百々人っちのこと大好きっすね!」
     ゲームを開始して二時間弱。僕が犯人になったのは今回で四回目。そして、僕が犯人だとすぐにバレたのも四回目だ。
    「……マユミくんが赤くなるから、僕が犯人だってすぐバレる……」
    「……本当にすまない。わざとではないんだ……」
     消え入りそうな苦情と消え入りそうな謝罪。そして突き刺さるあたたかい視線。
    「……えっと、その、僕たちは……その……」
    「……いや、アイドル活動に支障がなければ、いいんじゃないですか?」
    「マジレスやめてよ冬美くん……」
    「ま、まぁ、見ててそんな感じはしたから、うん。大丈夫」
    「そうそう! だろうなーって思ってたし!」
     なにが大丈夫なんだろう。若里くんと秋山くんのフォローが申し訳ない。丁重に扱われる僕とマユミくんに、アマミネくんがトドメを刺した。
    「鋭心先輩……百々人先輩のこと、好きすぎません?」
     僕ら二人は黙るしかない。そう、僕も知らなかったんだけれど、こっそりとおつきあいさせていただいている眉見鋭心という人は、思ったよりも僕のことが好きみたいだ。
    「でもこれではゲームになりませんね。百々人さんが鋭心さんにウインクをしただけで、こんなに赤くなってしまうとなると……」
    「すぐ……わかっちゃう……」
     そう。僕が犯人になったときに判明した事実。僕にウインクされたマユミくんは、耳まで真っ赤になってしまう。
    「……鋭心さんを後回しにしたらいいんじゃないか?」
     大河くんが真剣に対策を練るが、それは僕だって考えた。それでもできない理由がある。
    「後回しは無理かな……マユミくん、よく僕のこと見てるから……後回しにして他の人にウインクしたら絶対にバレちゃうと思う……」
    「ああー…………」
    「すまない……つい視線がいってしまって……」
    「いいよ……もう……」
     マユミくんの肩をぺちりと叩く。まぁ、ぴぃちゃんが選んだ人たちなら大丈夫かな。
     マユミくんとアイコンタクトをしてみんなにおつきあいしていることを打ち明けたが、さほど驚かれもせずに受け入れられてしまう。つまり、僕らが好きあっているのは思ったよりも筒抜けだったらしくって。
    「……めちゃくちゃ恥ずかしい……」
    「……俺もだ……」
    「いや、マユミくんのせいだからね?」
     マユミくんのせいで僕は四連敗。仕方がないから愛しい恋人が勝利するのを祈っていよう。願いもむなしく、優勝は若里くんがかっさらっていった。
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    85_yako_p

    DONEかなり捏造多めなタケ漣です。自分の知らない一面をなかなか信じたくないタケルの話。猫が死んでます。タケ漣とするか迷いましたが、タケ漣でしょう。(2024/10/12)
    野良猫の憂鬱 予感がした。それだけの単純であやふやな理由で俺はわざわざ上着を羽織って夜に踏み出した。目的地なんてあるはずもないのに、足は路地裏に向かっていた。
     歩けば歩くほど無意味に思える時間に「明日は朝から雨が降りそうだから、アイツを家に入れてやらないと」と理由をくっつければ、それはあっさりと馴染んでくれた。そうだ、俺はアイツを探しているんだ。訳のわからない予感なんかじゃなくて、でも愛とか同情でもなくて、この意味がわからない焦燥はアイツのためだ。
     明日が雨予報だってのは嘘じゃないけど、今夜は晴れていて月が綺麗だった。だからアイツがいたら一目でわかるはずだし、パッと探していなかったら今日は捕まらない。だから、と自分の中で線を引いてから路地裏を見ると、いつもチャンプが日向ぼっこをしているドラム缶の上にアイツがいた。片足をだらんと垂らして、片方の足はかかとをドラム缶のふちに乗せている。そうやって、何かを抱き抱えるように瞳を閉じている。
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