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    85_yako_p

    カプ入り乱れの雑多です。
    昔の話は解釈違いも記念にあげてます。
    作品全部に捏造があると思ってください。

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    85_yako_p

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    秀百。ゲーム脳未満。100本チャレンジその25(22/5/12)

    ##秀百
    ##100本チャレンジ

    ライフイズファンタジー「僕はアマミネくんが嫌い」
     この人ともだいぶ仲良くなれたと思えてきた矢先、百々人先輩が歌うよう囁いた。なんだか楽しそうだから、そこだけは好ましい。
    「……理由を、聞いても?」
     思い出したように、ひさしぶりにこの人が少しだけ怖くなる。表情には出なかったんだろう、俺を気にせず百々人先輩は笑う。
    「キミが世界の主人公だから」
    「は……?」
    「それでね、僕はラスボスなの」
     そうして百々人先輩は人差し指をくるくると動かした。その動きに合わせてレッスン室の鏡にひびが入る──なんてことはない。起こるわけがない。
    「主人公とラスボスが仲良くなっちゃったら、ハッピーエンドになっちゃうでしょ?」
     ぴた、と止めた指を百々人先輩はそのまま俺に向けて告げた。
    「エンディング、わかる? 世界が終わっちゃうんだよ」
     だから好きになっちゃいけないの。そう言って百々人先輩は可愛くもない泣き真似をしてみせる。
    「……いいんじゃないですか、悲恋。エモいってやつですよ」
     昔の映画のように、その人差し指に俺の人差し指をぴたりと当てる。
    「否定しないんだ」
    「百々人先輩がラスボスでも、別にいいって思うから」
     そう口にすれば百々人先輩の指先がそっと離れていった。百々人先輩が閉じたまぶたで、紫陽花のような瞳が隠れる。
    「……違うよ。キミが世界の主人公だって話」
     そういうとこ、と百々人先輩は呟いた。
    「別に、誰だって主人公でしょ。それぞれに人生があるんだから」
    「……やっぱり嫌い。はい、エンディングにはなりません。世界はまだまだ続きまーす」
     百々人先輩はレッスン室の床にごろりと寝転んでしまった。その隣に同じように寝転び、顔を近づける。
    「……なぁに?」
    「いまやってるゲームにキスする攻撃がありますよ。俺はそれに弱くて」
    「はたくって技もあるよね」
     百々人先輩の平手が、不埒な俺の額をぺちりと叩いた。
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    85_yako_p

    DONE「秀の部屋に遊びに来たら百々人の載っている雑誌を集めているのが分かり、ふーんこの子僕のこと好きなのかも🎶って思って聞いてみたら『顔……っ、顔がめちゃくちゃ好みで……‼️』ってほんとに恥ずかしそうなファンの表情で言われてしまって……⁉️」な百々→(←)秀。
    というお題をあしはらさんから頂いたので、書きました!タイトルもあしはらさんにつけてもらいました。(2025/9/15)
    皮相観 しゅーくんはきっと僕のことが好き。
     本当かどうかなんてわからないけれど、そうだったらいいなって思ってる。
     だから僕は彼が見せるいろんなことを好き勝手に解釈して、組み替えて、構築して、自分勝手にしゅーくんの心を定義づける。だってしゅーくんはテレビに映る僕を熱っぽい目で見つめているし、僕が微笑めば耳を少し赤くして見せる。みのりさんに写真をもらっていることだって、僕は知っているんだから。
     自惚れたことなんて人生で一回もないんだから一度くらいいいじゃないか。そう思って、やめられないでいる。怒られたらやめるつもりだけれどバレるつもりもない。
     例えば授業中、窓越しにボールが高く高く飛んでいくのを見た時なんかに、ふと考えて微笑む、みたいな。益体のない、かわいらしいもの。
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