長谷部くんがいっぱいまた燭へし済みの長谷部くん10振りくらい集めてみた。
前回と同じく「燭台切光忠についてお話しして」って主命を出してその様子を別室のモニタールームで見ながら酒を飲む会スタート。
「また集められたのか」
「仕方ない。主命だ」
「前回は帰ってから散々な目に遭わされた」
「「同じく」」
「まぁ、悪くはなかったが……ん"んっ」
「お前……」
「ところで今日は何を話せばいいんだ?」
「ここに書いてある」
「『燭台切光忠について(惚気でも喧嘩したことでもご自由に♡)だそうだ」
「惚気……なぜ惚気など……」
「主にはすべてお見通しなのだろう」
「なッ!?」
「逆にばれてないとでも思ってたのか?」
「そんな……」
「そして今回も主よりこちらの酒をいただいた」
「っ!酒が入るとどうも口が滑る」
「酒の当てもある」
「これはやばいな」
──20分後。
「──だから俺はダメだと言ったのにあいつが暴走するから!」
「あいつ、普段柔和なくせしてわけのわからないところでいきなりスイッチが入るからな」
「ああ。普段野菜を口説いてるくせに、俺がトマトに『いい色だな』なんて言った時はその場で舌を入れられたぞ」
「野菜に嫉妬してどうする……」
「あれだろ。『君は僕のだ』とか『長谷部くんは誰のものかちゃんとわからせてあげないとね』とかなんとか……」
「でた、わからせ」
「まさにそれな」
「……気をつけよう」
「馬相手にも本気になるからな」
「いくらやめろと怒っても懲りないぞ」
「懲りないというか許してるだけだろ」
「くっ!そ、そういうお前はどうなんだ」
「うちの燭台切は俺がよく躾けてあるからな。外ではやらん」
「ほぉ?得意げに言ってるが、自分のうなじに気付いてるのか?」
「……は?」
「うわ、酷いな」
「っはは、躾の結果がこれか」
「一体何を言って……」
「噛み跡、痣になってるぞ。しかもひとつじゃない」
「──ッ!?」
「あ、逃げた」
「確認しに行ったんだろ」
「あそこは鏡じゃ見れんなぁ」
「おい、そこの隅で転がってる俺はどうしたんだ?」
「どうやらこれまでずっと主に燭台切との関係がばれていないと思っていたらしい」
「そんなわけないだろ」
「ヤッた翌日は神気が乱れるからな」
「相手の紋が身体のどこかに出たり、瞳の色が金色に染まる奴もいるらしい」
「紋が?」
「それは……俺だ」
「どこに出るんだ?」
「尾てい骨のあたり……」
「それは……なんていうか……気の毒に」
「やめろ!!」
「燭台切が喜びそうだ」
「だから大浴場には滅多に行けない」
「だろうな」
「瞳の色は俺だ」
「どちらかというと紋よりそっちのほうが不便だな」
「ああ、まさかそんなことになるとは思わなかったからな。その……初夜から本丸の皆や主にはばれてしまった」
「よく折れなかったな」
「メンタルは折れた」
「今は両目とも大丈夫そうだが」
「これはカラーコンタクトだ。主が気にかけてくださって……いただいた」
「ってことはそれを取ったら……」
「金色だ。見るか?」
「いや!いい!」
「生々しいからやめろ!」
「まずい、スマホが鳴り出した」
「『今からそっち行くね』ってあいつこの場所を知ってるのか?」
「それGPSつけられてるぞ。他の端末から居場所がわかるやつだ」
「は?」
「とりあえず酒を片付けろ!俺は他で飲むなと言われてるんだ!」
「俺たちだけでもめんどくさいのに燭台切が揃ったらもっとめんどくさいぞ!」
数分後、お迎えに来た燭台切にそれぞれ持ち帰られた。