「俺、冒険者になる!」
「レモ、これでいい?」
「ん、大丈夫〜ありがとネモ。」
昼下がり、広場の一角にあるカフェで放った俺の強い宣言は、
イマジンの手入れをする二人の間をすり抜けっていった。
「無視すんな!!」
「いや、何回目だと思ってるの…。」
「やめときな〜?キリ、すぐ死にそうだし。」
ヘラヘラと笑いながらネモが磨いていたイマジンを装備するその姿が、
いかにも冒険者という雰囲気で羨ましくてじとりと睨む。
「や〜っとイマジンが揃った! これでヨミガエリに行ける〜。」
そんな俺の視線をどこ吹く風かと受け流したレモは達成感溢れる顔で座り直しつつ、少しだけ残っていたオレンジジュースを一息に飲み干す。
「俺だって、お前みたいにあちこち自分の足で回って、モンスターを倒して、
1860