ユークユークにとって覚者になった事は人生を変える好機に思えた。育ての親であるニイカに赤子の頃拾われ、自分はどこから来たのか、何者なのかを知りたいと思いながら知る術もなく、冴えない生活に長年燻っていたのである。
しかし、覚者になった途端に殺されかけ、自身の認識の甘さと覚者の悲惨な状況を知る事となる。グランシスを統治する覚者の王は新たな覚者の存在を良しとせず、覚者が生まれる度にその命を狩り取っていたのである。
覚者になった事で王が国が敵となり、ユークの覚者としての旅路は多いなる困難に見舞われることとなる。