壊れる世界の狭間にてれいんこーどにじ
壊れる世界の狭間にて
謎迷宮に残る事にしたユーマ
死に神ちゃんが非常口作ってくれたけど
出ていかずに何度も話しかける。
………
………
………
もーいい加減にしてよっ!なにグズグズしてんのさ!
え、いやでも、ボク…
ほらほら行った行った!
出て行こうと押されて、扉に手をかける──
がちゅってされてユーマの決意が折れた。
ぱたん。と扉を内側に閉めた。
あれ?
顔を伏せるユーマ。
なんで?あれあれ?なんで閉めちゃうのさ?あれー?
…死に神ちゃん
もーなんなのさ!ごしゅ…んっ!?
ユーマがキスする。唇に。
んっ、ぷ、ぷはあっ!ご、ごご、ご主人様??
顔を赤くし、口元抑える死に神ちゃん。
…決めた。ボク行かないよ。ここで朽ちるまで君と一緒に居るから
は、はあ!?ちょっとちょっと、人が折角助けてあげようとしたのに!?台無しにする気!?
…そうだよ
そうだよ、じゃなーいっ!?ここは感動の別れの時でしょー!?
…契約を破棄して、君が無事なわけがない。
そ、そんなのわかんないでしょー!
わかるよ。ずっと側に居たんだよ?
………
そ、それでも出てってよ!オレ様ちゃんは助けたいの!ご主人さまのこと…だから…
………じゃあ言い方変えるよ。ボクは君が好きだから、忘れるくらいならここから出たくない。死んだって忘れたりするもんか
…へ?ってわー!?
顔がみるみる赤くなる。呆然としかけたがすぐ我に帰る。それは抱きついてキスしようとしてきたからだ。避ける。
…ちょっと、避けないでよ。ボク君の為に残ったのに…
きゃーご主人さまが野獣になったあああっ!!ドスケベ、変態、痴漢、強制わいせつ魔ー!!
…むぅ
や、やだ、こっちこないでー!
飛んで逃げてってしまう。
あっ、まってよ!
追いかけるけど追いつけない。
どこかに隠れている彼女に向かって、呟く。
…そんなにイヤ?ボクじゃ
………
…ちぇっ、結構脈あると思ったんだけどな…
座り込む。
じゃあボクは虚しくここで一人消えればいいんでしょ。はいはい、わかりましたー
………
さよなら、死に神ちゃん
Fin
ま、まったー!!
あ、やっと出てきた。
おのれ図ったなー…じゃなくってー!もー酷い!こんなオチにさせられるワケないでしょー!!
…じゃあ?
し、仕方ないなあ、ちょっと、だけだよ?
体育座り、ふたり手を握る。
ねえ、死に神ちゃんが契約したのってさ、ボクが初めてだったり、する?
いきなり何聞くのさ?
いや…なんとなく。…覚えてくれてた言葉が、過去のボクの言葉だったなら、その時惚れちゃったのかなーって、ちょっと悔しくなったな、って
…さあ、どーでしょうね。
ふふんと笑う彼女であった。
崩壊する迷宮に、一人立つ死に神ちゃん。
ご主人さまのマントをそっと抱きしめて──