【AYAKA>幸+百】すっかり住み慣れた家で、居心地の悪い思いをするシーン。 すっかり慣れ親しんだはずの尼宮家で、こんなにも居心地の悪い思いをするとは思わなかった。
落ち着かない。
あまりに落ち着かない。
その衝動をおさえて、仏壇に手を合わせる百々子にならい、大人しく座っている。
おかしい。
これは何かの間違いだ。
もしかして、夢を見ているのか?
そんな考えが駆け巡る幸人の横で、百々子が顔をあげて呟いた。
「尽義ちゃんがいなくなって、もう十年になるのねぇ……」
父の遺影(になっている家族写真)の横に、十年前に片付けられたはずの尽義の遺影が並んでいた。
〇短いあとがき
パラレルワールドに行っちゃうネタとか、けっこう……かなり? 好きなんですよね……
こっちとあっちの幸人くん入れ替わってるなら、(相応に歳くって)元気に酒飲んだくれてる尽義さん見つけて、どんだけ驚くことか……
家族写真が遺影なの、あのときのみんなは、確かにもういないんだよなあ……って……気持ちにふとなる。