12/11私とのカップリングはあなただけだ「アムリリス様。今よろしいでしょうか」
魔界塔にてメフィスト様が報告に上がっている間、私はアムリリス様に声をかけていた。
「あらん、メフィスト様の秘書ちゃん。どうかなさった?」
「メフィスト様から大貴族会の招待状を頂戴したのですが、アムリリス様からだと」
「ええ、そうよん」
アムリリス様はそれはそれは美しい笑顔で頷いた。
「あなた方の元にも貴族会、大貴族会の招待状が届いているでしょう? けど、あなた宛の招待状が届いているものはお断りしているのではなくて?」
「はい」
「けどねん、隠されると暴きたくなるものでしょう? であれば、同じ魑魅魍魎でも顔を知る魑魅魍魎の方がよろしいのではなくて?」
「……お気遣い、痛み入ります」
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