朝食を終えて、二人はソファでのんびりと過ごすことにした。身長の高い須永が寝転べるように大きめで、男二人でくつろいでもかなり余裕がある。
まだ付き合っていない、ただの仲のいい同僚だった頃は桐島はここで寝ていた。その時はもう須永のことが好きだったので、寝心地がいいはずなのに緊張してよく眠れなかった。
今では昼間から堂々とごろごろしていることもあるし、桐島の好みのクッションも持ち込んでいる。須永はここでくつろぐ桐島が好きらしく「なついた猫みたいでかわいい」とソファを占領しているのをにこにこと眺めているときがある。桐島にはよくわからないし、見ていないで近くに来ればいいのに、と思うが須永がなんだか嬉しそうなのであまり言わないようにしている。
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