ユディエポエポちゃんがユディに「先生へ、おいが大人になったら結婚してください」と、あーでもないこーでもないと試行錯誤しながらも嬉しそうにラブレターを書いている。
ウキウキでUTSに行くと、扉越しに寿命のことを耳にする。エポックはショックで逃げ去るが、その時にラブレターを落としてしまう。
以降、ユウディアスに会いたがらないエポック。
会いたいけど悲しくなるから会いたくない。でも会わないと後悔する。その二つの気持ちでもよもよしてたら屋敷にユウディアスが来訪。
ユウディアスは彼女に指輪を渡す。彼いわく、本当は3ヶ月分の指輪がいいのだが、いつ消えるか分からないので今のうちにと縁日で買ったものとのこと。
遺品みたいで嫌だからいらないと言いそうになるが、無下に出来ないのでありがとうと言って受け取るエポック。

誕生日「魈……いる？」
「どうした」
　旅人の一大事かと思い、魈は仙力を使ってすぐ傍へ現れた。望舒旅館の最上階。普段なら誰も踏み入ることはない場所だ。
「今日はお前の誕生日だって聞いたぞ～！　だからオイラ達、魈を祝いに来たんだ～」
　ところが、旅人の用事は拍子抜けするくらい些細なことだった。
「なんだ、そんなことか。我は特に誕生日だからといって別段何かがあるわけではない」
　今日が自分の誕生日ということすら魈は忘れていたくらいだった。もはや何歳の誕生日なのかすら忘れかけている。他の夜叉達が存命していた頃には、誰かの誕生日に酒を酌み交わすこともあったけれど、ここ数百年余り、そのようなことをすることもなくなっていた。