🟡💜の話。リビングでポテチをつまみつつボーッとテレビを観ていたら、携帯とコーヒーを片手にシュウがやって来た。
コーヒーをローテーブルに置いて、てっきり隣に座るもんだと思ってたのに、モゾモゾと俺の足の間に割って入り、俺を背もたれにしてゲームを始めた。
「お?なんだなんだ?」
「お気になさらず〜」
「いや、気になるだろ。なに?今日は甘えん坊ですか?」
「違います。」
「んだよ。はは。」
本当にごく普通に携帯でピコピコとゲームを始める。
まぁ、中々甘えてこないシュウが珍しくくっついて来てくれているので、そのままにした。
観ていたエピソードが終わっても俺の前から動かない。
何とはなしに、持っていたポテチを1つ、シュウの口元に差し出す。
すると、口を開けてパリパリと食べた。
(え、食うんだ。)
それから、時折、口元にポテチを差し出すと無言でパリパリと食べる。
差し出せば食べるのが面白くて、連続で差し出してると流石に不服そうな顔で見あげてくる。
「お腹いっぱい」
「はは!だって差し出したら食うんだもん。」
「ポテトチップスは美味しいじゃん。」
「そうだねぇ、美味いよね。」
「うん。」
そう言うと、ふいっとまだゲームの画面に視線が行ってしまう。
「しゅう?そのゲーム楽しい?」
「うん。」
「俺とは遊んでくれないの?」
「…」
(お?無視か?)
俺はわざとTシャツの裾から手を中に突っ込んでお腹を撫でる。
「ん!今良いとこだから!」
「はぁー。シュウが遊んでくれなくて俺寂しいわ。」
徐々に手を上へ滑らせる。
「ちょっと!今はダメ!」
割と強めに言われて、しおしおとシュウの肩に頭を乗せる。
シュウは、一旦携帯を膝の上に置くと、グイッと振り向いて、俺を見つめる。
「なに?」
その瞬間、ふにっと唇がくっついた。
「ん!…しょっぱ。」
「それは、サニーが僕にポテトチップス食べさせたからでしょ。助平さんは少しお待ち頂いても?これ終わったらね!」
それだけ言うと、またふいっと顔を背けてまたゲームを始めてしまう。
終わったらね?ふーん。
シュウの首が赤く染まっている。
後でならいいんだ?でも、ゲーム優先なんだ?俺が居るのに?
…その気があるなら、待たなくても良くね?
首筋にチュッと吸い付いてみた。
「もぅ!まだだってば!」
「助平は、待てないから助平なんだよ。」
携帯さんには、シュウの手から退いて頂いて。今度は俺が構って貰う番だから。
「サニー!んっ…こら携帯返して!」
「俺を背もたれにしてたのは シュウなんだからね。使用料は身体で払ってもらいます。」
「ちょっと!何それサイテー。…こらっ!んむっ…」
僕、怒ってます!みたいな顔して振り向いたシュウの唇をそのまま食べてやった。
言うほど抵抗もしないんだから、シュウだってその気だったんじゃん?
そこそこむっつり助平だと思うけどな。
体の力が抜けたのを感じて唇を離すと、顔を真っ赤にしたシュウがボソッと呟いた。
「するなら…ベッド連れてって。」