ネガティブ男の日常「おはようございます」
「……」
ーー通話へと入って来ているはずのチームメンバーから挨拶が返ってこない。
即座に通話者のビデオを確認する。
カメラは切れていたが、ミュートのアイコンは付いてない。
ということはつまり……。
い、いや、そんなはずはない。
見えているのが僕だけだからと言って、声を掛けているのに無視するなんてことは無いはずだ。
確かに僕の能力は低いし、物覚えも悪く、その癖面倒くさがりでものぐさだけだけど、だからといって無視する理由にはならないはずだ。
ならないはずだよな?
いやでもポンコツという言葉がこれ以上にまでしっくりくる男は他に居ないし、もごもごと口ごもりながら話すもんだから汚い声がさらに汚くなって聞こえるだろう僕から話しかけられることすらストレスに感じてしまっているということは十二分に考えられるわけで。
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