それでも今回のは勘弁してほしいかな『ー…、シャチ君も中々のモノ持ってるよなァ。ま、俺にはかなわねぇけど!』
『もーコラさんどこ見てんですか♡えっち♡』
『コラさんのは規格外ですよね。俺初めて見た時ビックリしちゃいましたもん。絶対イッカクの腕くらいあった』
『お前〜それセクハラだぞ〜』
『えぇ〜?コラさんから話し始めたくせに〜』
物凄い形相でトーンダイヤルを手にしたローを前に、俺はダラダラと流れる汗を止められずにいた。突然船長室に引き摺り込まれて二十分弱。流れてくる内容は昨晩俺とペンギンとシャチと三人で飲んでいた時のものらしいが、どうにも飲み過ぎて記憶がない。
呂律の回っていない会話は先日寄った島の女の子の話から始まり、昔の体験談や下半身のサイズへと次々に切り替わっていく。その度にローの眉間の皺が深くなっていくのが怖くて仕方なかった。キャッキャと盛り上がる会話と裏腹に部屋の空気が重い。
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