RPG SD②流「次の町には魔王退治に参加した賢者がいるらしい」
流「名前は……センドー? ……だったような」
流「……とにかく、そいつに会えば、魔王の場所とか知ってるかもしれねー」
流「……宿屋の女からもらった地図みると、距離があるみてえだ」
流「途中にあるこの町で休んでから行った方がいい」
勇者たちは次の目的地に向かった!
流「……結構歩いたな」
流「魔物も多かったから、ここらで回復した方がいい」
流「……回復呪文、さっき覚えたのか」
流「いい。薬草使うから」
流「……」
流「女のくせに、よく魔物退治なんてしようと思ったな」
流「村のやつは何か言わなかったのか」
流「……親、いねえの」
流「……」
流「……追い出される形で旅立った?」
流「…………」
流「……ま、いいんじゃねえの。そんな村から出てこれたんなら」
旅人の休息小屋で一晩を明かした……
流「着いた」
流「……」
町人から不審な目で見られている。
流「感じわりーな」
流「治安もよくねーみてえだ」
流「……てめーあんまり離れんな。ぼんやりしてると荷物ひったくられる」
ドンっ
すれ違った男に強くぶつかられた。
流「……」
流「荷物」
荷物を開けようとした……
荷物がなかった。
流「……」
流「……追うか」
男を追った。
寂れた家の前に着いた。
窓から様子を覗きますか?
はい ←
いいえ
男「三っちゃん! あの旅人の荷物をぶんどってきたぜ!」
三「あ? ……徳男、また無駄なことしやがって」
徳「で、でも三っちゃん。三っちゃんの足が治せるあの水を持ってるかもしれねえし」
三「ただの旅人がんなもん持ってるわけねーだろうが……っち、うう……いてえし……」
徳「三っちゃん!」
中に入りますか?
はい
いいえ ←
流川が勝手に扉を開けていた。
徳「なっ! てめえら、追ってきやがったのか!」
流「荷物返せ」
徳「……ふん、おらよ。さっさと帰りやがれ」
荷物が投げ渡された。
流「……おい帰るぞ」
三「あ? なぁに見てやがんだ、そこの女」
流「……アンタ、その足」
長髪の男の足を見た。
膝から下が石になっている。
流「……」
徳「てめえら、いつまでここに居やがる。見せもんじゃねえんだぞ!」
流「……」コンコン
三「おい、何さり気なく叩いてんだ」
流「……本物の石」
三「……ああ、そうだよ。こいつは呪いだ」
徳「三っちゃん、いいの? 話しても」
三「お前ら旅人だろ。何が目的か知らねえが、ここの近くにあるほこらには行かねえ方がいい」
三「俺はここらの近くにある国の兵士だった」
三「そのほこらには魔物退治に行ったんだ。なんでも強い魔物が住み着いて、この辺りの魔物が強くなっているという噂が出回っていたからな」
三「だがほこらには魔物がいなかった。ただ思わず足を止めちまうくらい、綺麗な湖が最奥にあって……」
三「神々しくて近づいちゃいけねえと思ってよ。だが疲労からふらついてうっかり足をつけちまったんだ」
三「そうして帰って次の日起きたら……足が石になっちまってた」
徳「きっと三っちゃんの足は呪われたんだ」
徳「なあお前ら、腕は立つのか?」
徳「三っちゃんの呪いを解く方法がひとつだけあるんだ」
徳「この地方の精霊さまが祭られているほこらの最深部に、精霊のしずくがあるらしい」
徳「それがあれば三っちゃんの呪いが解けるはずなんだ。ほこらに住み着いている魔物はそれほど強くねえが、俺は三っちゃんのことを見てないといけねえ」
徳「頼む。精霊のしずくを取って来てくれないか」
はい ←
いいえ
流「……」
徳「ありがとう。何もしてやれねえが、とりあえずこれを持っていってくれ」
薬草を5つもらった!
徳「頼んだぜ」
流「また寄り道か」
流「旅の目的は魔王討伐だろうが」
流「……いやついてく」
流「精霊のほこらはこの辺だが、センドーのいるらしい町とは反対方向にある」
流「……まあ、居るかもわからねえし、急ぐ必要もねえか」
精霊のほこらに向かった。
流「敵がつえーな。油断すんな」
流「……」
流「……精霊のほこらならよ、ふつーは魔物が入ってこれねえんじゃねえの」
流「……すげーうじゃうじゃいるけど」
ほこらの最深部に到着した。
台の上に、小瓶がのっている。
流「あれか?」
小瓶に近づこうとした。
流「……おい待て」
?「ぎゃはは」
突如目の前に魔物が現れた!
魔「またお人好しな人間がやって来たぜ!」
流「……」
魔「ははは、あの堀田とかいう男、呪いを解いてやる代わりに人間を寄こせと言ったら、律儀に送ってきやがるようになった!」
流「……」
魔「あの石化の呪いは魔王様直々の呪いだ! ここにある精霊のしずくでしか解くことはできないが……」
魔「俺様がいる限り、この精霊のしずくは人間の手には渡ることはねえ! というわけでてめえら、ここでしにがやれ!!」
魔物が現れた!
たたかう
話す ←
にげる
流「やれやれ……ああいや、勇者のせいじゃねー」
~省略~
魔「ぐわああ! 俺様がこんな人間にい!」
魔「だが! 残念だったな! この精霊のしずくはもう流れない! 魔王様が精霊を封印したからだ!」
魔「ぎゃははは! ざまあみやが……れ……」
流「……精霊が封印?」
流「はじめて聞いた」
流「……まあいい。とりあえず、それ持って帰るか」
精霊のしずくを手に入れた!!
流「落とすなよ」
徳男のいる町へと戻った。
三「……! お前ら、帰ってきたのか!」
流「……」
三「なんだ、そんなこえー顔して……まさか、精霊のしずくがなかったのか……」
流「……アンタ、何も知らねえの」
三「何がだ? ……ああ、徳男なら今薬草を取りに出かけてて、何ももてなしが出来なくてわりーな」
三井に徳男のことを言いますか?
はい
いいえ ←
三「……けど、それはおめーらが見つけたんだろ? わざわざ俺に使う必要はねえよ」
流「だそうだ」
三井に精霊のしずくを使いますか?
はい ←
いいえ
三井の足に精霊のしずくをかけた。
石が剥がれ落ち、足が治った!
三「おお! 治った!」
三「恩に着るぜ! これでまた安西先生のもとに仕えられる!」
三「何も礼はできねえが……ああいや、手持ちの金でよかったらやる。ささやかだが、礼だ」
5000G手に入れた!
徳「え、お前ら、帰ってきたのか……」
三「おお徳男! ああ、治ったぜ!」
徳「……」
三「お前も俺のためにありがとうな! 俺は国に戻って安西先生にまた仕えることにするぜ! じゃあな!」
三井は家を飛び出していった。
徳「……すまなかった。三っちゃんをすくうために仕方なかったんだ……でもお前ら、本当に強かったんだな」
徳「……いいぜ。三っちゃんが助かったんなら、俺はもうどうなってもいい。好きにしてくれ」
はい
いいえ ←
徳「……」
流「先を急ぐんで」
徳「い、いいのか」
流「勇者がそう言うんなら、俺は別に」
徳「……勇者?」
流「む、しまった。聞かなかったことにしろ」
流「一発くらい殴ってもばち当たらねーと思ったけど」
流「……まあ、あれくらいの魔物なら敵じゃねえし」
流「……いい経験になったんじゃねえの。何でもかんでも信じると酷い目にあうって」
流「……俺がいるから心配ない……?」
流「……」
流「……それもそうか」