あとがき　ばついち流をご購読くださりありがとうございます。流川は流されて結婚なんかしない！　と思った方、私もそう願っています。ですがあまりにも原作に描かれている流川がごく一部すぎて、そうとも言えないと、悪魔の私が唆し、出来たお話です。

　イメージソングというか、流川視点での曲は「Can't sleep love」です。よかったら聴いてみてほしいです。ええ歌です。

　さて夢主ですが、高校時代の流川の好意にはぼんやり気がついていました。ですが流川が行動をまったく起こさなかったために、段々と勘違いだと思うようになり、時が経つに連れて忘れてしまった感じです。
　流川は夢主が宮城を好きだと勘違いしていました。実際宮城兄の話が夢主に出来るくらい二人は仲が良かったわけですが、恋愛感情にまでは至っていません。流川、初恋を勝手に諦めてました。
　流川的にはぐいぐい行こうという気はなかったです。バスケと違ってゴールも点数もないし、勝ち方もよくわからないので、動くに動けなかった感じです。そんなこんなで夢主は卒業し、流川はアメリカへ行きました。
　そこで出会った元嫁は夢主に似てました(というか元嫁が意図的に寄せていた)。その時点で流川はぐらっと傾くわけです。多分無意識に重ねていた部分もあったと思います。もちろん元嫁も完璧ではないので、たまに違和感があることもありましたが、目を瞑っていました。
　そうして流れるまま結婚し、もみじが誕生。普通に可愛がります。わりとちゃんとした父親をやってました。ですが元嫁は不安定で、流川はどう関わったらよいかわからないので、とりあえずもみじの方に逃げていました。そしてたまたま元嫁の不倫現場を目撃。結構ショックでしたが、すぐに何かすることは出来なかったです。忙しかったし、もみじも小さかったから。
　離婚は流川のチームメイトが色々相談にのってくれた結果、そうなることに至りました。もみじの親権もゲット。元嫁とは二度と会うもんかと最初は思ってましたが、流川両親に言われ、子どもには会いに来ていいと元嫁には伝えていました。元嫁は会いに来ませんでしたが。
　日本に戻った流川は娘の面倒を見てくれるところを探しましたが、なかなか見つからず夢主の元へ。本気で頼りたいが8割、理由をつけて会いに行きたいが2割でした。久々に会った夢主は変わってなくて安心したと思います。
　一回恋愛を経験した流川は女性にどう詰め寄ったらいいか以前よりわかっていましたが、流石に子持ちの自分がそれをしていいものかと悩みます。もみじがいなかったらガンガン行ってたと思います。夢主に恋人がいるかどうか関わらず。
　その辺り葛藤しながらも徐々に距離を詰めて行った流川ですが、もみじが元嫁と遊びに行った時に、とうとう流川の我慢に限界が来ます。夢主がもみじのことを思う気持ちはわかっていましたが、今はそれ抜きで返事が欲しかったんです。そうして二人は気持ちが通じ合います。

　その後二人は冷静に話し合って、もみじの気持ちをできる限り尊重することにしました。そしてもみじのあの返答。流川はめちゃくちゃ安心してました。本編通り、プロポーズしてくっつきます。夢主家は特に何もなく承諾しましたが、流川家両親は流川とちょっと揉めました。元嫁の件で息子の女性を見る目に疑いがあったので。流川はそんなの関係ないという風に強引に押し進めようとしましたが、夢主にやんわり諭され、色々話をして納得してもらいました。

　エピローグで桜木が訪れていますが、たまたまではなく、風の噂で流川が再婚したことを知って一言お祝いしに(茶化しに)近くまで来てました。ただ相手が夢主なことは知らなかったのであんなに驚いています。
　高校時代に流川が夢主を好きだと知っていたのは桜木と三井です。三井は流川に直接聞いてました。桜木は勘です。

　以上が設定になります。彩子さんが誰と結婚したのかは皆さんのご想像にお任せします。宮城や三井が既婚かどうかも、どうぞご想像ください。

　ここまで読んでいただきありがとうございました。またどこかでお会いできたら嬉しいです。