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    senaco_55

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    春風爛漫初見時の感想

    春風爛漫 漫画(日本語28話/魔翻訳56話)小説(4巻+番外編)読了したので感想を

    曉鋼殿下について、怖い人だなって思ってます。最初はそんなことなかったんですけど、この方本当に何を考えてるかわからなくて。特に8章以降、どこからどこまでが彼の計算だったのか。小説版番外編まで勢いで駆け抜けましたが答えが出ずで、殿下のことばっかりずっと考えてる気がします。

    そもそも、二人の出会いが殿下が14歳の時。そこで互いに一目惚れしていて、ただ、身分が互いに高いものだから思うままにならず、紆余曲折を経てハッピーエンドにたどりつく訳なんですけど、殿下が、「この人を手に入れるためには、待っているだけではだめだ」と気がつくのが、玄壇冷と知らない少年との情事を見てしまったからなんですよね。多分この時15−16歳くらいだと思う。
    番外編で、『今の自分は玄壇冷が望んだ姿だから、彼がいなくては自信もない』みたいなことを語ってるシーンがあるんだけど、彼を人生の指針にしてしまうくらいに殿下が惚れ込んだ、と言うよりは、彼を手に入れる手段として人生の指針にした、と言うほうがなんだか近い気がしてる。

    殿下は、とにかく頭が良くて、冷静な人で、相手に合わせて自分を柔軟に変化させられることができるんだけど、それはあくまで、殿下にとって害がない、自分に害を及ぼすことがない事項においてだけ、であって、殿下がこう、と決めた目標に対しては、恐ろしいほど頑なに諦めない人なんだと思う。
    玄壇冷については、立場的な問題もあって殿下としても手を進められなかったんだろうね。今回は偶然が重なってラッキーなことに、なぜか男色の相手として、玄壇冷本人がベッドの上にいたわけでそれを後々『これは彼を手に入れるための天の采配なんだろう』みたいに語っているんだけど、この件なかったら、師としても自分についてくる気が全くなかった玄壇冷をどうやって手に入れたんだろうって思う。

    本編の中で何回か、虎に例えられる殿下。
    印象的なエピソードで、小説3巻の冒頭からの、殿下と玄壇冷が川に飛び込んで、山小屋の猟師のところに身を寄せるシーンがあるんだけど、この猟師の語る、“昔遭遇した、白い虎の話”が本当に殿下をよく物語っている気がする。
    あえて殺す気はないが、自分に害となるなら殺すし、それは容易いことだ。猟師はこれを悪意のない純然たる殺意って表現してたけど、殿下も似たようなところがある。気がする。
    殿下は計算高くもあり、愚かではないから周りからどう見られて、どのように考えられているのかもすっかり全部承知している気がする。でもいずれ対立しそうな相手の痛いところ(例えば横領の証拠など)を集めたりするけれど、それはあくまで抑止力として手元に置いておくだけで、それを使って相手をどこかに追いやろうとはしない。殿下の方が優位に立っていることに気が付かない人も多いと思う。見た目が純朴で優しくておおらかそうだから。

    とにかく、玄壇冷を手に入れたいと思っている殿下は彼の望む天曉鋼であろうとしていて、それがそのまま、天曉鋼という人間そのものになっている。中身と外側が違う、とは、ちょこちょこ言われているけど、本人にもきちんと自覚はあるようで、何考えてるかわからないから猫嫌い、と語った玄壇冷にしょんぼりする姿がちょっと可愛かった
    でも、純粋に玄壇冷を慕っている姿というものは本物で、彼が夜縁に、家族以外で大切な人は誰か、と聞かれた時に自分の師だ、と答えた殿下は「本当に良い方なんだ」と言ってるシーンがある。玄壇冷のわかりにくい優しさだったり、思いやりだったり、そしてその高潔さのようなものを、誰よりまっすぐ受け取って、まっすぐ慕っていたのはこの殿下なんだろうと思うと胸が熱くなります。
    絶対にそうする。という言い回しが、何回か出てくるんだけど(魔翻訳なので実際は違うかも)殿下の純粋で可愛らしい少年のような恋心、と、それを実現するための、冷静で慎重でひんやりとした計算高い側面とがアンバランスで、とっても魅力的だと思った。
    どういう人か、と聞かれるとすごく困るのがこの殿下で、最後まで小説読んだ結果思ったのは、犬っぽくはないな。ということ。犬っていうよりは、見た目だけ子犬っていう感じ。そしてそれは可愛こぶっているわけではなくて、この殿下にも確かに存在している計算じゃないかわいい面が玄壇冷にしか向かないというのが正しいのかもしれない。
    恋をしている、というのがとても明らかにわかるんだけど、不安を払拭する方法が全部もう、計算高くってさすがと思う。玄壇冷の本心探るためだったら泣きそうな演技だってしちゃうよね、それ演技だよね?って読者が騙されるぐらい、殿下は演技派です。多才。

    殿下はおそらくとてもよく玄壇冷を見てきたから、何をすれば彼に見放されるかをよくわかっている。だから、自分が手段としてとった行為(もしくは、その行為に至るまでの思考)をきっと玄壇冷だったら諌めるだろうともわかっていると思う。
    だから、意図的にそういう姿は見せないし、途中、殿下に雇われる盗賊の人(韓国語なので名前の漢字わからない)が、殿下はちょっと凌千に似ている、というシーンがあるんだけど、それは本当にその通りだと思う。玄壇冷に見せる姿と、そのほかに見せる姿、外側は同じでも見え方が違うから、そうなると思う。

    最終話付近、殿下のいる建物に玄壇冷が何回も忍び込んでコソコソ様子を伺うシーンがあるんだけど、この辺り、殿下はおそらく玄壇冷がどこにいたとかまではわかっていなかったろうけど、あの方なら、絶対、自分を心配して忍び込むだろう、という確信があって行動してたんだと思う。ある種賭けではあったんだろうけど、玄壇冷の性格はよくわかっているだろうから。少なくとも、下地は全部整えておいたんだもんね。


    一個だけどうしても知りたいんだけど最後の情事の後、宮に兵士が入ってきたわけなんだが、これ、殿下の差金ですか?ってこと
    ここだけ本当にわからなくて、でもここまできて殿下が玄壇冷を手放すとは思えないし、玄壇冷も玄壇冷で殿下についていく選択肢を選ばないだろうから、この夜に何かを起こさなくちゃならなかったんだろうけど、あまりにも殿下に都合が良すぎて。
    これ計算だったらもう天晴れとしか言いようがない。逆に違ったとしたら、どんな行動起こしたんだろうかと考えるとそれはそれで怖い。

    後々に殿下が語る、『私の1番の障害は団師様でした』という言葉に全部が詰まっているなと思う。玄壇冷は、筋さえ通してしまえばそれをきっちり守る人ではあるけれど、じゃあ、家族を取るか、殿下を取るか、となった時、迷わず殿下を選ぶような人ではないんじゃないかな。
    殿下の体面、自分の家族、両親のことを、感情を切り離して考えられるタイプの人間で、その上で情に厚いところがあるから、このままだと自分を選ぶことはないだろうと、殿下もきっとわかっていたと思う。
    だから、ご飯を食べるのをやめて、倒れる姿を見せて、あなたがいないと自分はダメになってしまうんだ、と全身で伝えた結果、腹を括ってくれるわけなんだけど、逆に言えばそこまでしないと、玄壇冷が殿下を選ぶことは無かったんだろうなと思う。そしてそれがわかってて捨て身でぶつかれる殿下もすごいね。そして、そんな殿下のことを子犬のままと思ってる玄壇冷は隙が多すぎて心配になる。

    皇太子が、最後の方で、「あのこはちょっと食べないだけですぐやつれたようになるけど、兄弟の中で一番頑丈から大丈夫だよ。ワハハ!」って言ってたけど、おそらく、殿下が本気で玄壇冷を手に入れようとしていることも、そのために手を尽くしていることも全部わかっているんだろうな、と思った。
    性格的にも近そうな印象を受ける。壇冷に恋をしなかった殿下がいたとしたら、皇太子のようになっていたのかもしれない。

    玄壇冷はこのまま何も無かったら、きっと上手に殿下を諦めることができた人だったろうけど、殿下が、手段を変え、手をつくし、言葉を尽くした結果、すっかり殿下に惚れ込んでしまったので、そうはならなかっら。そこもとっても可愛かった。話が進むほどだんだん可愛くなるな、団師様……てなる。後、小説3巻の団師様がはちゃめちゃにかっこいいので、早く漫画で読みたい
    小説版、翻訳待ってます。。。!!!!
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