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    melrose_E

    えれめんたるの某村に住んでるよ
    HLなうちよそのお話をupするよ。

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    melrose_E

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    FF14の二次創作です。いつものうちよそ。ヴィエラ×ララフェルのHLです。
    でも今回はFCの実質マスターであるヴィエラ女性のネンザさんとルカくんがお喋りしてるだけの話です。メルはお休み。きっとどこかに採集に行ってるんだと思う。

    英雄である前に一人の人であるので目の前で大事そうにグラタンを食べている男は何でもないふうに「エタバンすることになった」と告げた。そんな相手いつのまに見つけたのか。そもそもそういうことに興味なんてないと思っていた。
    自分たちの種族はとにかく種を残すことに必死で特定の誰かとの強い結びつきを求めることは殆どない。
    里との結びつきは強いが、里で暮らす女子供個人個人との関係は希薄になりがちなヴィエラの習慣をルカは嫌がっているようだったから、エオルゼアでたった一人を見つけたことはある意味納得出来る。けれど、暁の面々に呼び出されたり冒険者ギルドに呼び出されたり、かと思えば調理ギルドであれこれやったりとかなり忙しい日々を送っていた筈なのに。
    「誰と」
    「メルさん」
    告げられた相手の名前は目の前の男が半年ほど前にカンパニーに連れてきたララフェル族の女の子。どこで相手を見つけたのかと思えばえらい身近な相手だった。確かに可愛いと思うけれどララフェルはみんな可愛いからなあ。
    「そういう趣味だったんだ」
    「違うっ!」
    からかったら怒られた。冗談に決まっているだろうに。
    「ドレスとあのチョコボがほしいらしいよ」
    まさかの理由だった。いや、世の中には似たような理由でエターナルバンドの相手を探す人がいると知ってはいたが。エオルゼアに来て、そういったものに憧れている女の子が多いと知った時は新鮮だった。
    でも目の前の男がそんな理由で相手を決めるなんて思いもしなかった。
    「これで誰に何を言われても唯一の人がいるからって、断れる」
    嬉しそうにそう言うが、そもそもこれまでだって適当に理由を作って誘いは全部断ってきただろうに。
    エオルゼアにいるヴィエラはあの習慣を嫌っている人も一定数いる。自分は嫌いとまでは言わないが今更あそこに戻って子供を産みたいとか思わないし、エオルゼアで似たような生活を送る気にもなれない。でも中には嬉々として色々な人と夜を共にする人もいる。
    英雄となったルカは、そんな同族から幾度となく誘われているようだが、その全てを断ってきていた。なんなら同族以外にも言い寄られていたんじゃないか? どの種族もやはり強い男の種が欲しいんだろうな。
    今後そういった誘いを受けた時にあの子が防波堤になれるのかはわからないけれど。エオルゼアの人はともかく、特定の相手を大切にしたいのだという主張は同族に果たして理解してもらえるのかどうか。
    「まあ、二人が納得しているならいいんじゃない」
    なんにしても外野がとやかく言うことではない。カンパニーの空気がおかしくなりさえしなければ好きにして良い。エタバンが原因でカンパニー崩壊なんて話もあるみたいだしな。もしそんなことになったら容赦なく二人は追い出す。
    「納得というか。メルさん後悔しないのか心配だよね。こっちの女の子ってそういうの大事にするんだろう?」
    確かにそんな話を聞いたかもしれないが、だからといってそれをルカが気にする必要はないだろうに。嫌ならばそもそもエタバンなんて話にならないだろう。本人はチョコボやドレスのため、鬱陶しい誘いを断るため、なんて言っているけれど、なんだかんだルカはあの子を気に入っているんだろうな。
    「勝手に悩め。ばからしい」
    グラタンを食べる手を止めてぐだぐだ言い始める姿はとてもじゃないが見ていられない。というか常ならばとっくに食べ終わっているだろうに何をちまちまと食べているのか。味付けが好みではなかったのか。むしろそれならさっさと食べているか。
    「どうでもいいけどさ。グラタンって冷めたら不味くならん?」
    「っ! 確かに!」
    考えるのは後回しにすることにしたようだ。ルカは慌てて食事を再開させたけれど、それでもやっぱりいつもよりゆっくりとしたペースなあたり、目の前のグラタンはよっぽど不味いか美味しいかのどちらかなのだろう。どんな味なのか気になってきた。
    「なあ、それ一口くんない?」
    「は? ダメに決まってるだろう」
    これまでは一口くらいは味見と称して食べさせてくれたのに。何があった。
    「別にいいだろ、減るもんじゃないんだし」
    「いや、減るだろう! 物理的に!」
    「気付いたか」
    グラタン皿を抱え込むようにしてこちらを睨む姿はこれまで見たことがない。元々表情豊かではあったけれど、最近はこれまで見せなかった表情も沢山見せるようになった。これがエオルゼアを救った英雄なのだと言っても誰も信じないのではないだろうか。
    果たしてこの変化があの小さな少女によって齎されたものなのかは定かではないけれど。単なる一人の冒険者から英雄に祀り上げられて、エオルゼアのために必死になるだけの人生よりは大切な人を見つけて短い時間でも楽しく幸せに過ごせる方がいいだろう。少々酷かもしれないが、彼女にはこれからもルカのために頑張ってもらいたいところである。

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    melrose_E

    DONE暑い日が続くので。涼しいお話を書きたいなってなったのです。
    あと純粋に新しい水着を仕入れたので…

    ヴィエラとララフェルのCPの小話。勢いで書いてるので誤字脱字等々ご容赦くださいな。
    眩しすぎるのは太陽じゃなくて 今日の朝ごはんは私が作った父さん直伝のドードーオムレツと、ルカくんが作ったパースニップサラダにウォルナットブレッド。ウォルナットブレッドは私が食べやすいようにちょっと小さく丸い。しかもほんのり甘い。私の大好きなパン。
     二人でキッチンに立って準備をした朝食は簡単なものばかりだけれど美味しい。何より二人で作って、同じものを食べる日々が楽しい。
    「ねえメルさん海に行かない?」
     オレンジジュースを口に含んだところで突然のお誘い。ちょっと驚いた。
    「この前新しい水着、買ってたよね?」
     確かに買った。去年貰った水着も嫌いではないけれど、先日タタルさんから譲ってもらった無人島で交易を頑張って頑張って頑張ってやっと勝った水着は上に半袖のシャツを羽織れるようにとセットになっていたから重宝しそうだなあと思ったのは確かだ。普通の水着と違って、そのシャツに合わせたショートパンツもあったから、海に入らないにしても暑い時にはいいかもしれないと思って。買ってすぐにルカくんに見せたのも事実なんだけれど。
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