夜空の求愛歌『こっそり外まで来てくれないか?』
夕食を食べて夜食も終えてなんとか眠れそうなくらいに腹が落ち着いた真夜中に、内緒話を囁くようなMCからのメッセージが届いた。空になった皿や袋を片付けていた手を止めて返信をする。
『おやつを持って、すぐに行く。』
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待ち合わせ場所は嘆きの館からそこまで離れていない丘の頂上。ボロボロのベンチがひとつ置いてあるだけの公園とも広場とも言えない狭さだったが、夜空がよく見えて好きな場所のひとつだ。MCとベルフェとの三人で星を見に来たこともある。
俺が頂上にたどり着いたことに気づいて振り返ったMCは自分のベットから剥いできたのか白いシーツを羽織っていた。
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