未定ぴき、と起きた途端襲ってくる筋肉痛。
それもほぼ毎日のことになれば日常の一部だ。アラームを止めてベッドから這い出る。
背丈に対して若干小さいドアを開けて洗面台へ。軽く身支度をして、サンダルをつっかけて玄関から出る。向かう先は学生マンションの集合郵便受け。
大学生一人暮らし、新聞なんぞ取ってるわけもない。しかし確認したい理由があった。理由というか、ちょっと楽しみにしていたものですらある。昨日の夜は無かったので、今朝は届いているかも。
201三井、と書かれた扉を開けると、少し膨らんだ茶色い封筒。差出人は見知った後輩の名前。自然と口角も上がる。手に取って、部屋に戻った。
『……はーい!あ!先輩、届きました?』
「届いた、サンキュー」
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