「誰の煙草の匂いが好きなの」
ショット3杯と他にも少々、酒を入れてのホテルまでの帰り道。
バーまで着いてきてショット対決を勝手に申し込んだかと思えば、ひとり酔っ払い潰れたこいつに肩を貸しながら歩いた。
ホテルは今回それぞれで部屋を取ってる。
とりあえずこいつを部屋まで介抱してベッドへ寝かせる。ついでに煙草も元通りに。
その後については知ったこっちゃない。
いつもの事だ。
バーで誰かひっかけようと思ってたが仕方ない。
もう一度それらしい場所へ出かけて……と考えた所で、少し視界がぐらついた。
当然か。俺もそこそこ酒入ったしな。
大人しく部屋に戻ってベッドに横になる。
『売り、行かないの?』
話しかけられて意識が浮上する。
『俺の言ったこと聞いてくれたの?』
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