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    LCtora

    @illegalgal

    ローコラの民。

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    LCtora

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    諜報員として色恋も利用してガンガンやってきて経験値とスキルカンストしているけど初恋も知らないコラさんVSローくんです。
    ※なんでもゆるせるひとだけよろしくです。
    ※起承転結の起までしかできてない。投稿テスト。

    #ローコラ
    LawCora

    恋を知らない好きだ!コラさん、結婚してくれ。

    ローの船にクルーとして乗り込んでから一ヶ月くらい経った時のことだった。
    ロシナンテがトラファルガー・D・ワーテル・ローから告白を受けたのは。

    久々に海上に出たポーラタング号の甲板で煙草を吸っていた所にいきなりの告白で、ロシナンテは熱に浮かされたようなローの瞳を横目にため息のように煙を深く吐き出した。

    (めんどくせぇな。)

    付き合ってもいないのにいきなり結婚を申し込むのは早すぎないか?、とか。
    幼少期の体験が強烈すぎてなんか勘違いしちまってるんだろうな、とか。
    13年も離れていたから俺への感情がなんか拗れちまってるんかな、とか。

    様々なことがロシナンテの頭をよぎりつつも、
    最終的に思ったのは何でそんなことを言い出しちまったんだこいつ。ということだった。

    だって、そんな事をロシナンテはローの口からなんて聞きたくは無かったのだ。

    海軍で諜報員として活躍していたロシナンテはある程度テクニックとして色恋を活用してきた過去があり、
    男でも女でもそれなりに対応をしてきた沢山の経験や実績からしても得意な部類だった。
    恋を燃え上がらせることも、終息させていくことも、利用することも、これまで何度でもやってきたことだった。

    しかし、仕事を外れてプライベートでのただのロシナンテにとっては、育ってきた環境やこれまでの目標としていた兄のこともあり、恋というものは生きるために必要だとは到底思えないシロモノだった。

    もう一度煙草を深く吸い込み、緊張しているローの顔にふぅ~っと煙を吹きかけてやる。
    うわっなにをするんだコラさん、と咽るローの頭をわしわしと乱暴に撫でてロシナンテはニカッと笑った。

    「いいぜ、まずは付き合おうぜ、ロー。」

    結婚はしばらくつきあってからな!

    喜びの表情を隠そうとするようにムッとした顔つきで凄い勢いでコラソンの腰元に抱きついてきたローの背中を宥めるように撫でながら、適当に盛り上げて、だんだん盛り下がらせてなんとなくそんな過去もあったな、という位のかんじに終わらせるかぁ。

    そんなことをロシナンテは考えていた。
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    aoitori5d

    DONEローコラ生存If小話。前作『愛を読む』の続きです。
    いのちの名前 そのとき、世界は一瞬だけ時間を止めたのだと思う。
    「ロー……?」
     くすんだ、癖のある金髪に、命を思わせる赤い瞳。記憶にあるよりもすこし痩せて見える身体。太陽を知らない、不健康そうな蒼白い肌。すべてが懐かしく、すべてが真新しい。この人の声はこんなにも力なく頼りなく聞こえただろうか? あいつは自由だと、ほうっておいてやれと兄に向って啖呵をきったあの声は、こんなにもか細く、稚いものだっただろうか。
    「……そうだよ、ローだ、ローだよコラさん……!」
     柔らかなクッションに埋もれるように支えられて寝台から身を起こしていた、その背に腕をまわす。痩せたように見えたのは事実だろうが、それでも腕が回りきることはない。幼い頃はこの背に負ぶわれて短い旅をした。もう遠い過去の記憶のなかの父より倍ほど広い、逞しく温かい背中。以前より筋肉の衰えはあるものの、広さは変わらない。柔らかな綿のシャツの襟ぐりに顔を埋める。すん、と鼻を蠢かせても、香るのは石鹸の優しい甘さだけだ。かつてこのひとに染み込み、一部となっていたニコチンとタールの面影はどこにもない。
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    aoitori5d

    TRAINING愛しい人に出会えた喜びに花を咲かせた穏やかなローくんはもういないっていう話です。

    by天野月子/花冠
    穏やかなわたしはもういない 彼に無理やり、攫われるようにして連れ出された病院巡りの旅の当初から、彼が子供の扱いに慣れていないことはわかっていた。大人と子供の歩幅(それも彼は随分大柄だった)を加味しない歩き方や、それでおれが引き離されているのをようやく理解すると、おおよそ子供にするものではない、まるで猫の子かハンドバッグを持つような抱え方をして持ち運ぶ。それまでちょっとした嗚咽や呻きの一つさえ上げることのなかった無口で不気味な大男は、その実案外お喋りでくだらないことをベラベラと途切れることなく話し続けた。それは話好きだからというものではなく、ただ単純に十三も年の離れたおれをどう扱えばいいのかわからなかったからだろう。緊張からやや早口で、鳥が飛んでるだの雲のかたちがお尻に見えるだの、幼児相手にするんならまだしもおれはあの頃すでに十三だった。彼はおれという存在を早々手に余らせつつも、けしておれの手を離そうとはしなかった。くだらないことを喋っておれが鼻白んだ目で見つめても、シュンと一瞬肩を落としたかと思えばまたすぐにパッと顔を明るくさせて「屁が出そう!」などと宣う。彼はきっと、そんなことを言うような男ではなかっただろう。ファミリーに居たときだって、誰かが下卑た話をし始めるとおれやベビー5なんかのガキをおもむろに叩き出し、そしてサングラスの奥の瞳を眇めて煙草を噛み潰していた。そんな彼がくだらないことをスピーカーのように話し続けた理由はただ一つ。陰鬱な顔をしたガキをどうにか笑わせてやろうと必死だったのだ。彼はどうしてだか、笑顔に拘るひとだった。常に笑みを刷いた化粧もそうだけれど、彼はことあるごとにおれの眉間の皺を突いて笑った。「なあ、そんなガキの頃からしかめっ面で、皺が取れなくなっても知らねぇぞ」なんて大きな口を広げて笑っていた。
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