「何が1000年だ。私の先祖の寿命はたったの1年って知ってるくせに。もしかして嫌味か?」
私は彼に言い放った。なんせ、彼は「君は1000年…いや、それ以上に生きれるよ。」と呟いていた言葉が耳に入ったからだ。続けて彼は「…君は愛されてるよ。」と聞く耳を持たない。だから私は親が子を叱るように、大声で言ってやった。
「お前が私を“創った”んだろ!!お前も愛されるべきだ!!!」
サングラスで覆われている彼の目が見えた気がした。笑ってたんだ。さざ波のように起こっては消える笑みを私は見逃さなかった。
「そうか、君の意見を聞けてよかったよ。」
彼は微笑んで私の目の前に立った。そして、私の頭上の細長いボタンのようなものをいじっている。
632