原因は忘れた❄️「神宮寺」
🌹「何?」
❄️「その……一緒に寝てもいいか?」
二人は今、喧嘩中だった。いつもは一緒に寝るのに、真斗が別室に布団を敷くくらいには激しい喧嘩をしていた。
🌹「オレたち喧嘩中じゃないの?」
❄️「それはそうなのだが……」
やけに歯切れの悪い言い方。こんな言い方をすることは滅多にない。ということは……
🌹「和室に虫が出た?」
レンの言葉に真斗は小さくうなづく。真斗にとっては一大事。喧嘩している場合ではなくなったのだ。
❄️「ダメか?」
普段の強気な姿は鳴りをひそめ、レンに対して少し上目遣いまでしてくる。眉を下げ、本当に困っているという顔をされるとレンの中の兄が顔を出す。
🌹「ダメじゃないよ。おいで」
そういうとすぐに布団に入ってくる。
❄️「すまなかった」
喧嘩中だということは覚えていたらしい。
🌹「こっちこそごめん。言いすぎた」
こうして喧嘩はあっけなく終わった。