Recent Search
    Create an account to secretly follow the author.
    Sign Up, Sign In

    case669

    @case669

    ☆quiet follow Yell with Emoji 💖 👍 🎉 😍
    POIPOI 124

    case669

    ☆quiet follow

    一応レオジャミの筈だけど頭のネジ全部外して読んでください

    ##レオジャミ

    『from:ジャミル

    レオナチャン、こんにちは✨😃❗
    オジサン、今日☀️は、とっても疲れちゃった😭☔💀💀レオナチャンの、エッチな💕おっぱい💕で癒されたいたいな、、、ナンチャッテ😘💕💕👍✨✨』

    またジャミルが変な知識をつけてきた。
    いや、電子機器に不馴れな中年男性の下心溢れるメッセージの再現が流行ったのは知っている。知ってはいるが誰だ常識人の皮を被った常識外れの文化で育った箱入り坊やに低俗な遊びを教えたのは。
    思い切りしかめ面をしてしまった自覚のある顔面を手で揉み解しながら、少し考えて返信ボタンを押す。

    『To:ジャミル

    親愛なるジャミルおじ様、本日もお役目ご苦労様でございますわよ。大変熱烈でお下品なメッセージ、嬉しく思いますけれども淑女たるわたくし、旦那様でもない殿方に触れさせるなんてはしたない真似をするような安い女ではありませんのよ。
    それとも、ジャミルおじ様がわたくしの白馬の王子様なのかしら?』

    どうせなら、と文字を打ってみたものの我ながら怖気立つ字面になってしまい、あとはボタン一つ押すだけで送信されるというのに指が動かない。
    だからといって、あの純粋培養の腹黒が珍しく俗世にかぶれた遊びを持ちかけて来たというのに応えてやれないのは心苦しい。いやそもそもこの文章は応えられているのだろうか。あれは罵詈雑言をお上品な口調にするから面白いのであって、余計な蛇足を付け加え過ぎたいいやもう送ってしまえ。全ての思考を放棄してぽちっとな。余計なことをしたせいで酷い疲労感に見回れてベッドに突っ伏す。返信が気になって右手にスマホを握り締めたまま離せないのが他人事のように笑えるが、口から出たのは深い溜め息だった。
    メッセージ一つ送るだけでこれだけ体力を消耗するなんてジャミルを口説いている時ですらなかったというのに何をしているのだろうと虚無感が足元に絡み付くのから必死で目を反らす。
    ぴろんと手の中でスマホが音を立てたのはすぐだった。反射的に画面を見るも薄目になってしまったのはじわじわと後悔の方が上回っていたからだ。

    『from:ジャミル

    レオナ💕チャン💕💕💕お返事ありがとうネ😆❤✨🙌🙌🙌オジサン、レオナ💕チャンがあんまりにも可愛いから、ついエッチな気分😍💕になっちゃうんだ、、、ゴメンネ🙏🙏🙏⤵️⤵️⤵️💦💦💦でも、もしかしたら、こんなオジサン💀👎✖✖でも、レオナ💕チャン💘💘💘の王子様🐴💏💍👑👑👑😚に、なれるのかナ、、、ナンチャッテ』

    もうお前はただナンチャッテと言いたいだけなのではと思いつつも口角が緩む。ただの茶番とは言えど、自分が何を言っているのか、この詰めが甘い熟慮の副寮長殿はわかっているのだろうか。

    『To:ジャミル

    わたくしその先は直接おじ様の声で聞きたいですわ。サバナクロー宮殿の最上階のお部屋で身体を清めてお待ちしていますの』

    さて、ジャミルはどう出るだろうか。ほとんど言質を取られているとわかっているのだろうか。未だにオジサンになりきった短い返信がすぐに戻ってきたのを確認してからレオナはベッドからのっそりと起き上がりバスルームへと向かう。
    白馬の王子様を待つ清楚なお嬢様は、まずは宣言通りに身を清めにシャワーを浴びなければならない。
    Tap to full screen .Repost is prohibited
    😂😂😂😂😂😂😂😂👏💕💕😂💕💕💕💕💕💕💕💕💕💘😍💖😂☺☺❤
    Let's send reactions!
    Replies from the creator

    recommended works

    case669

    MEMOとりあえず支部に上げてないアデレイを忘れないように移動しとくレイヴスに手を取られた、と思った瞬間には脇の下に挟まれ容赦なく骨が折られる。
    「いったあああ」
    「痛いのか」
    「痛いに決まってるでしょ、俺を何だと思ってるの」
    「何なのかわからない」
    「ええ……」
    「分類的にはなんなんだ。人か?シガイか?それ以外の生物か?」
    「神に愛されし唯一の人間だよ」
    「眠れなくなるほどに愛されているものな」
    「五月蠅いよ」
    「誰かに代わってもらいたいと思うか?」
    「やだよ。神様の愛は俺一人占めにするんだから」
    「だからお前は嫌いなんだ」
    「ありがとう、俺も愛してるよ」
    「神様よりも?」
    「ストーカーを愛する馬鹿が何処にいる?」
    「お前の場合、それが一番幸せになれる道なんじゃないか?」
    「やる事は変わらないけれどね」
    「愛の為に死ぬ?」
    「だから愛してないって言ってるじゃん」
    「俺の事は愛しているのに?」
    「君を愛しても世界は変わらないからね」
    「やっぱりお前は嫌いだ」
    「それでも俺は君を愛してるよ」
    「ストーカーはお断りだ」
    「神から唯一愛された男の愛だよ。人間なら恭しく受け取ってよ」
    「俺の神を奪ったのはお前だ」
    「じゃあ俺が君の唯一の神様だね。神様に愛されて 902

    case669

    MEMOどうせその気もないくせに
    アデレイ
    「君、結婚する気ない?」
    帝国宰相の部屋で、たった今まで肌を重ねていたアーデンが朝食のメニューでも尋ねるような気安さで問う。この男の気紛れでベッドに引きずり込まれ、レイヴスの心を一切無視したこの関係に愛も情も無いが、それでも急過ぎる話題に流石に神経を疑う。
    「……必要性を感じない」
    「そんなこと無いでしょ。将軍になりたいのなら、必要じゃない?後ろ楯」
    言いたいことはわからなくもない。皇帝と貴族が支配するこの国において、属国出身の人間の立場は最底辺にある。本来ならば軍に入っても生涯下級兵士のまま終わる筈のレイヴスが准将の地位にまでのしあがることが出来たのは恐らく、アーデンが何かしらの思惑でもって介入したからであって、レイヴス一人の力では到底なしえなかった。だが逆に言えば、アーデンが望まなければレイヴスは将軍になれない所か今すぐ殺される可能性だってあるのだ。たかだか貴族の後ろ楯くらいでアーデンの気紛れを止める事など出来ない。
    それをわかっていながらこうして問う意味は、きっとただの暇潰しなのだろう。わざと毛を逆撫でしてレイヴスが荒れる姿を楽しむ趣味の悪い遊び。まともに付き合うだけ無駄だ。
    922