Recent Search
    Create an account to bookmark works.
    Sign Up, Sign In

    MonoCloTone

    @MonoCloTone

    Twitter:天衣白羽:@MonoCloTone

    Pixiv:白羽:mono_clotone

    半倉庫

    ☆quiet follow Send AirSkeb request Yell with Emoji 💖 👍 🎉 😍
    POIPOI 43

    MonoCloTone

    ☆quiet follow

    セノナリ習作(未完成)
    タイトルに前と今ってあるけど前しか書けてない

    #セノナリ
    cenonary
    #原神
    genshin

    前と今的な 心地いい風の音を耳が拾った。
     葉が茂る雨林の中で、音は最大の情報源だ。風が木々の隙間を通り抜ける音、滝から水が流れ出る音、葉が影をゆらゆらと落とす音、目を閉じていても情景が想像できるほど、それらは鮮明に耳に入ってくる。
     自然の奏でるその中で、一つだけ人が発したそれに、セノはゆっくりと目を開けた。
    「……ノ、セノ! 聞こえてる?」
     寄りかかった木の枝から身体を起こし、セノは声の主へと下の方へ目をやる。長い耳を揺らしながら腰に手を当てて、彼はセノの方を見上げていた。
    「寝るならちゃんとしたところで寝なよ。身体が休まらないだろ」
    「……ああ」
    「何その生返事、まだ寝ぼけてるのかい?」
     降りておいでと手招きする彼に従って、セノは渋々と寝床にしていた木から降り立った。
     葉が降りかかったままのセノの姿を見て、レンジャー姿の彼は思わず笑みをこぼす。
    「休むなら村で休んで行けって言っただろ。わざわざこんな森の中で寝なくてもさ」
    「いや、問題ない。休息は取れたから俺はもう行く」
    「えっ、ちょっと、セノ!」
     頭に乗っていた葉を取ろうと彼が手を伸ばしたが、セノはすんでのところでくるりと踵を返してしまう。村とは逆方向に進んでいくセノを、彼は心配そうに見つめていた。

     ***
    Tap to full screen .Repost is prohibited
    💖💖💖💖🌋
    Let's send reactions!
    Replies from the creator

    related works

    recommended works