人形は歌わない 炎のゴブレット X 部屋で喜んで衣装を着せられ、化粧も施されて、肩まで伸びた髪も巻かれて結ばれて、付属の髪飾りで仕上げ。内心泣きながら、私よりもかわいい女子たちと一緒に会場へと向かう。周りの視線が痛い、泣いた。
『あなたの綺麗さに見惚れてるのよ』
『三人と比べられてるんだって』
『そんなことないってば』
『あ、ドラコ!』
『見てよ今日の咲夜!』
なんていらんことをするんだ君らは。いつもの三人で話し込んでいたドラコが、こちらを向いた。返ってきたのは一瞬の驚きと、その後の渾身のドヤ顔。
『どうもありがとうございます、ドラコ。ブラック家にわざわざ手紙送ったんでしょ』
『ああ、でもマホウトコロとの連絡は校長とシリウスだ。似合ってる。で、肝心のパートナーは?』
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