幸せな黒猫 起床と同時に、ご主人様の懐へと潜り込む。
いつだって歓迎してもらえるから、遠慮なんてなかった。
「おはよう。今日もお元気なようで何より」
応えるようににゃあと鳴けば、それだけで彼は嬉しそうにしてくれる。
にゃあにゃあと鳴きながら、ご主人様の胸板に肉球を押し付けた。右、左と交互に捏ねる。
幸せな朝のルーティン。
やがて朝食にしようと、彼が私を抱き上げた。
人間にいじめられて怪我をして、路地裏で震えていた。
偶然通りかかった彼に拾ってもらってからは、もうメロメロで仕方がない。
最初はちょこっとだけ警戒したけど、甘いミルクを振る舞われてからはすっかり心を許してしまった。
朝、一緒に起きて、ご飯を食べて。お昼寝したり、遊んだり。
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