祝福玲王が結婚するそうだ。
正直呼ばれないと思っていた玲王の結婚式の招待状を見下ろす。
紙1枚のそれはなんでか重く感じて、潔は机に置いて溜息を吐いた。
昔、ブルーロックの中にいた頃から、潔は玲王の事が好きだった。
面倒だし、よく分からない事を考えてる奴だったけど、宝物である凪へ向ける笑顔とは違った優しい笑顔や意外にも優しい一面を知ってしまえばもうダメだった。
告げる気のない想いは雪のように軽いのに、積もれば積もるほど重たくて抱えきれないほどになっていた。
例えば、千切と仲良さげに話してる時。
例えば、凪をおんぶしてる時。
例えば、こっちを向いた時。
馬鹿みたいに心臓は正直に跳ねる。
それを押さえつけて生きてく日々は思ったよりも辛かった。
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