くりさに/ぷろぽぉず、だいさくせん!「主、大倶利伽羅とお付き合いしてるけど、いつ人妻になるの?」
包丁藤四郎によるこの一言で、その場にいた私と大倶利伽羅は顔を真っ赤にした。
彼が人妻好きなのは周知のことではあるが、今日はいい夫婦の日と語呂合わせでよばれる日。差し詰め、ニュースか何かで目にしたのだろう。
動揺した私は「あっ、えっと、そうだね。」などとまともな返事を返すことができず、「俺ずーっと待ってるんだからね!」と包丁が頬を膨らます。怒っていても可愛らしいのは彼の特権だろう。顔が緩んでいたのか「主また可愛いねぇ!なんて流すんだろ!」と言われてしまった。
「えっと…伽羅ちゃんと話し合って…」
「その大倶利伽羅も奥手なんだぞ!」
「そうだそうだー!」などと、後方から複数の刀からの野次が飛んできているのは気のせいではないようだ。主に声を挙げているのは伊達の太鼓鐘貞宗、鶴丸国永、燭台切光忠だ。若干楽しそうに見える。
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