そんなの知らないよ、　今日も一日頑張ったはずだ。ロナルドは目の前の暗い星空を見上げ、深い深いため息をついた。
　昼から雑誌のコラムの執筆。データを送ってスタジオに赴き今度出る退治人特集表紙のスチル撮影。慣れぬ『サワヤカナエガオ』とやらを頑張って作り上げメイクもヘアセットも爽やかなそのまま退出。面白いからこのまま埼玉に行くかなと思っていたらギルドから緊急出動協力依頼の電話である。大掛かりな下等吸血鬼の巣の駆除とのことに、作業事務所に戻り着替えて装備を携え現場へ赴き
　それから
　――それから、
「……あー、だっせぇ」
　依頼内容とは異なる大型吸血鬼が三体。
　出動していた退治人らで対応したが力不足で、若手にギルドへの報告と救援要請を依頼。素早さが売りの彼は頷いて走り去った。

思いの丈を叫べ青春「我が名は吸血鬼思いの丈を叫べ青春！」
「吸血鬼思いの丈を叫べ青春！？」
　シンヨコ駅前は本日も変態がたむろしキュー○ックの営業を脅かしていた。地元の民は慣れてしまい構わずヌニクロなどへ入っていくが取引先への訪問などで通りすがった若いサラリーマンなどは突如道の真ん中で名乗りを上げたおっさんに「なんアレウケるインスタ撮ろ」とスマホを取りだし撮影している。
　リーマンのカメラに向かってピースサインなど繰り出しながら、吸血鬼思いの丈を叫べ青春と名乗った男はさらに言い募る。
「この世は思いの強さが力となる！」
「昔そんなアニメあったな」
「いや、だからなんなんだよ」
　ツッコむロナルドに戸惑うショット。そんなやり取りを見られたのか。

ゆらゆらと盆に満ちたる水面は揺れて瀕死の傷で、正気をなくして街をさまようナギリ。腕の中には丸い物体。
それは神在月先生の生首。
二人で買い出しに出かけた路地裏で、リッパーに遭遇。そのままナギはコントロールを奪われて、神先生の首を絶ち落としてしまう。絶叫暴走の中でリッパーは倒すも、やった事は取り返しがつかない。生首を抱き上げて。
『…まる？』
それが、大事なものだという事だけは覚えている。当然返事はない。
『そうかおまえはまるだったんだな』
何日かはさまよって欲しいな。その場合、生首がどんどん腐敗してって（腐敗のレベルに至るか？）溶けかけた脳みそをヨーグルトだなって笑いながら食べるとか。もう〇と先生の区別ついてない。
もちろん死体発見から↑Ａ級対応の超緊急非常線が引かれる。

ロナドラ初夜考察色々当たり前のように失敗はしてて欲しいけど、うまくいった暁にはハッピー‼︎ていうより「いうてようやったなぁ…」みたいな賢者タイム希望。
ドラちゃは自分を千年に1人の完璧な存在と信じて疑わないけどさすがにヒトの子の常識みたいなのからはちょいズレてるよなぁとは思ってるので、最中緊張で死にそうになってた分うまくいってホッとして寝落ちてるロナ造の、そりゃ健康そのものな腕の横に自分の枯れ木みたいな腕並べて、こう言っちゃなんだけどこんな身体よく抱いたもんだね、気持ち悪くて萎えるくらいは想定してたんだけどなって考えてるんだけど(ここにちゃんと抱いてもらえて安心した、みたいのはなくて、マジでしみじみしてるだけ)、後からロナにお前よくこんなん(ロナちん)受け入れたな怖くなかったのかよて聞かれて内側から骨盤開かされるとはさすがに思ってなかったけど意地でも受け入れてみせるわぃだって相手は君なんだぞ⁉︎って吠えたときに「あーおんなじ気持ちか」て気づくみたいな…やつ…。