なまえ「桐生さんって実際俺の事どう思ってます?」
突然隣で酒を呑んでいる秋山に言われてぽかん、とした表情をする。暫く悩んだ後口を開いた。
「良いやつ、だな」
「良いやつですか…。まぁ、悪く見られてないなら良かったかなぁ」
項垂れるように秋山はテーブルに突っ伏した。秋山の望んでいた回答では無いようで困ったような悲しそうな顔をしている。だが何故こんな質問をしたのか気になった桐生は秋山に問うた。
「だって年下の人たちは皆名前で呼んでるじゃないですか〜…。俺は年下に見られてないのかなって」
思い返せば東城会の6代目である大吾やかつて闘った龍司も年下で桐生自身も名前で呼んでいる。だがそこの何が不満なのだろうか。ますます秋山の心の内が分からず眉間に皺を寄せる。
914