剥き出しの傷夜中のMCトレーニングセンター、俺とルークはマットの上に伸びていた。
こんな時間だと俺たち二人以外誰もいない。
えーと今夜の戦績は、10勝8敗だっけ?9敗?
あまりにも打撃を受けたせいで、頭がぼんやりする。
でも今夜勝ったのが俺なのは間違いない。
「今回は俺の勝ち…だな」
高圧的に言ったつもりが、上がった息のせいで、全然思ったように声が出なかった。
「…あそこで、俺の攻撃が入っていれば」
ルークも俺と同じように息も絶え絶えで、それでも負け惜しみをほざく。
本当ならそんな言葉すら出ないくらいに圧勝する予定だったってのに。
ああだめだ、しばらく立ち上がれそうにない。
癪ではあるがルークに尋ねてみた。
「お前、もう帰んのか?」
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