出会いは最悪と言っても過言ではなかったけど、少し気になってしまったんだ。こんなウザくて眩しい人が俺なんかを気にする理由を。
本当にそれだけなんだ。
「そこの身長のでかい君!今日からバスケ部としてよろしく!」
「高峯!お前にはヒーローの素質がある!流星隊に入らないか?」
なんて拒否権すら渡されない強い言葉で勝手に人生を決めてきた邪魔な人。あの人の弱みを握って脅してやろうかと企ててからは行動が早かった。同じクラスの鉄虎くんや同じ流星隊の仙石くんとかにも協力してもらって、あらゆる手段を使った。それなのに成果は何ひとつで、まるでアレには非の打ち所が無いと思っても可笑しくないほど真っ白だった。
俺だってゆるキャラに時間を割きたいのに、好きでもない寧ろ嫌いな先輩のことをずっと考えなければいけない。
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