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    fj_add_94

    @fj_add_94

    94置き場。
    ロドもドロも置くので、キャプションを【必ず】ご確認ください。

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    fj_add_94

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    【ロド】
    にこごりさん(@sakurasaku801)のこちらのツイートを、ロくん視点で書かせていただきました。
    https://twitter.com/sakurasaku801/status/1770223835687858359?t=qMcMPa9uk6dNjHEVVU2nAw&s=19

    使用許可ありがとうございました!!
    やはりネタがいい!!

    ふりふりまわされ『へい!ロナルド君、ヴァリオカートやらなーい?』
    勢いよく玄関を開け、タンバリンを鳴らしながら楽しそうに言うドラ公を無視してキーボードを叩く。
    いつもなら睨みつけるところだが、今日はそんな余裕は無い。フクマさんにカラッと揚げられるか、ロナル子まで四時間しかないんだ。今回ばかりはマジで久々に構ってる暇はない。
    パチパチとキーボードを叩き続けていると、タンバリンの音がやみ机の向こうにドラ公が立つのが分かった。諦めた……わけではねぇだろうな。コイツがそんな簡単に俺の邪魔するのを止めるわけねえし。でもここで顔上げたり手を止めたりしたら負けだ。隙を見せたらコイツは直ぐにからかってくる。マジで時間ねぇんだ。かまってられるか。
    『ねえ、ロナルドくん?』
    片手を机について、机越しにこちらに顔を寄せてくる。
    ふわりと線香みたいな香りが鼻に届いた。いつもならなんとも思わないその香りに、なんだか少しだけ身体の奥がむずかゆくなる。
    でも反応はしない。
    『ロナルドくーん』
    馬鹿野郎なんだその声。甘えるみたいな可愛い声出してんじゃねぇぞ馬鹿野郎!俺は負けねえからな。手は止めないし、顔も上げない。原稿すんだっつーの!
    無視続けていたら、ふむ、と小さくドラ公は声を漏らす。そしてそのまま机の上に腰を下ろした。俺がそれすると行儀悪いって文句言う癖にお前がそれをやるのか?
    いや、でもここでそんなツッコミしたら調子に乗ってコイツのペースに巻き込まれちまう。それは何としても回避だ。
    無視してキーボードを叩き続ける。もう終わりは見えてるんだ。四時間あれば余裕。邪魔さえされなければ問題ない。
    大丈夫、俺なら出来る。今まで何度もこの修羅場をくぐり抜けてきたんだからな。頑張れ俺。大丈夫だ。
    『………………ヴァリオカートで私に勝てたら何でも一つ君の願いを叶えてやろう。…………勿論エッチなお願いでもいいぞ?どうかね?』
    その言葉に、思わず一瞬手を止めてしまった。
    しまったと思い直して、再び無視してキーボードを叩く。
    ふざけんじゃねぇぞ、と眉間に皺を寄せた。ここ二週間ばかり出張退治やポンチたちの出現率の高さでほぼ毎日夜通し働き続けてるのはお前も知ってんだろうが。
    体力的には全く問題はない。だけど忙しいってことは、つまりはお前に触れてる時間がほとんどなかったって事だろうが。
    キスはしてる。が、それだけで終わる。それ以上の事が出来ない。昼間に一度だけ自分で抜いたことがあったが、そんなんで足りるわけねぇだろうが。こちとら健全な三十代の男だっつーの。
    なんとかポンチたちの出現もおさまって、やっと時間が出来たのが今朝。早朝にかかって来たフクマさんからの「本日締切です」という電話にようやく締切を思い出して今に至る。
    そんな俺に向かって、この馬鹿はいとも簡単にそんなことを言いやがる。俺がどんだけヤバい状況かコイツマジで分かってねぇだろ。覚えてろクソ砂。原稿さえ終われば、一旦殺してやる。
    思わず歯を食いしばると、咥えていた棒付きキャンディを少しだけ割ってしまった。
    瞬間、それをひょいと奪われて反射的に顔を上げる。
    「おい!!」
    見ればドラ公の骨ばった指が棒を掴んでいた。
    ドラ公は、んふふ、と楽しそうに笑うと長い舌をべろりと出して取り上げた飴を舐める。そのまま口の中に入れてカランと小さな音を立ててから、ゆっくりと口から飴を取り出した。小さな赤い瞳が試すようにこちらを見ている。腹の奥が少しだけじくりと熱くなった。
    舌先と飴を細い銀糸が繋いでいる。プツン、と切れる様子から目が離せないでいると、僅かに開いていた俺の口の中に飴が戻された。
    そのまま、細い指がするりと頬を撫でる。
    『執筆頑張ってね♡』
    ドラ公はそう言うと机から降りて、居住スペースへと戻っていってしまった。
    数秒呆然としていたが、ハッと我に返れば僅かばかり反応した自分の股間に気づき、同時に怒りが込み上げてくる。
    そうだ、アイツはこういうやつだ。そうか、そうだったな。オッケー、分かった。つまりはお前も欲求不満っつーことだな?だからこうやってけしかけてきやがるんだな?
    そういうことなら容赦しねぇぞ。マジで覚悟しやがれクソ砂。ほんっと、オマエさあ。
    「……っ!テメェは何で俺の邪魔をするためなら体張るんだ巫山戯んなっ!!速攻原稿終わらせてゲームに勝ち、俺が通販で購入した滅茶苦茶エッチなやつ着てセックスしてもらうからな!!覚悟しとけ!!」
    『わぁー、こわーい。んふふふふー』
    大声で叫べば、玄関のすぐ側からそんな声が聞こえる。
    スマホのタイマーを一時間にセットして、普段はしないイヤホンを耳栓代わりにつけると、俺は多分いままでのタイピングスピードを更新する勢いでキーボードを叩き続けた。

    一時間後。
    「オラァ!!終わらせたぞドラ公!!勝負だ!!」
    『え?何のはな……ああ、ごめん。もうそういう気分じゃな』
    「っざけんじゃねえぞ!もうゲームとかどうでもいいから責任取りやがれクソ砂ぁっ!!」
    ソファに座ってジョンとゲームをしているドラ公を砂にして、そのままジャージに包んで予備室へと足を向ける。
    「ヌーーー!!」というジョンの鳴き声が聞こえたけど、今回だけは無視することにした。
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