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    おはぎ大明神

    @hatsumi_gusa

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    おはぎ大明神

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    ヒットマンなラー妄想 ヒュもいる
    前のなんちゃって椿姫パロ同様長い衝動メモ書きです

    ヒットマンラー妄想・捏造と妄想しかない世界 ただ殺し屋パロやりたいだけ…
    ・日本語ぐちゃぐちゃ 前後で訂正盛りだくさん 
    「デトロ!アケロイト市警だ」が頭から離れなくて市警さん登場


    ラー、ギャングの後方支援部隊(?) そこの親父に育てられた 養父のことを尊敬してる(バラかどうかはわからん)
    そんな親父が実子を庇って死んだことに複雑な心情 別に自分と彼に絶対的な血の繋がりを求めていた訳では無いはずなのに、なぜか彼の子どもが羨ましくてアレが自分だったら、とか考えてしまう
    父の突然の死と自分の中にあるのかもしれない醜い嫉妬心が嫌になって自棄気味になるラーくん
    実の親は幼少期に亡くしてる 父の顔は覚えてすらない 母は父の死をきっかけに病に倒れ死んだ ラくんは愛に飢えてる それは愛を知っているからこそ
    ヤケになったラは繁華街をほっつき回って酒に溺れている 親父の棺は見ていない 墓参りにも行く気は無い
    放蕩生活が続いてはや1週間 アパートの裏、不法投棄物が散乱するそこに何かを見つけた 暗闇の中で蠢く何か 近づいてみると人だった 月光が射し込む場所でもないのに異様に白く光って見える
    死体かと思ったがそうではないらしい 微かに上下する胸 けど助ける義理はないから放っておく 部屋に帰ろうかとも思ったが空虚なあそこに戻りたい気もしないからまた街に繰り出す
    朝方帰ってきてまた裏を覗いた あいつはまだいるのだろうか
    見たら既にそこはもぬけの殻だった 蛆虫が湧いてる よくこんな場所で寝てたもんだ、あんなに綺麗な男が。
    部屋に帰ってシャワーを浴びてようやくベッドに転がり込む カーテンを閉じきったここは灰色 なにひとつ安心できないまま眠りに落ちる

    夜はまた街へ出る どうしようもない日々だ いつものバーに行き着く
    カウンターで飲んだくれてる女の隣に腰掛けて荒れた金髪をいじる 女が汚い笑顔を見せた 己と何ら変わらない

    半地下のここに男が転がり込んできた 赤まみれの顔がなにか繰り返す
    殺される
    回らない舌でそう伝える男を追って別の男が入ってきた 手には割れたガラス瓶 雨が降ってるのか濡れたフードがテカテカと光る
    見知らぬ男が見知らぬ男を殺そうとしているらしい どうでもいいがこの場に居あわせるのもかったるいと、ラーは席を立とうとした そばで動き出した影にフードの男が血走った目を向ける
    目があった瞬間気がついた 昨日の綺麗な男だ 相手はラーを知らないからすぐにターゲットに視線を戻してガラス瓶を振りかざす
    思わず腕を掴んだ 他人同士の諍いなど放っておけばいいものを、なぜ止めてしまったのか あまりにも綺麗だった昨日の彼の幻影が消えないからかもしれない 美しいこいつはきっと穢されてはならない
    とめるな
    激情のこもった低い声で唸る
    とめるさ
    お前には関係ない
    いや、関係ある
    微かに丸くなる目
    一瞬だけ生まれたその隙に彼の手から瓶を取り上げた 取り返そうと動く彼を軽くいなして後ろ手に縛る 俊敏すぎるラの動作に小さく拍手が湧いたくらいだ
    離せ! 怒鳴る彼が腕の中でもがく 腰が抜けて立てないらしい被害者の男は勝ち誇ったような表情で男を見ている
    なぜこいつを殺そうとする?
    そう聞こうとした矢先綺麗な男は叫んだ
    こいつは父の仇なんだ
    その告白に体が強ばった 父を殺されたのか、この男も
    だから殺してやる オレが この手で
    憎しみの篭った目が床に向けられる 再び竦み上がった中年の被害者は許してくれと懇願し始めた
    今にも噛みつきそうな、理性の効かなくなった男の手をラーは解放した 場がどよめく
    捕まえられていた男も男で拍子抜けしているようで丸い目を一層丸くしてラをみた きっと自分は彼に共感してしまったのだ 大切な存在を消した相手を殺してやりたいという感情は、放蕩してばかりいた己に男を見て初めて与えられたものだった
    ならそうしろ 思うがままに
    右手の瓶をまだ呆然としている男に握らせて土砂降りの中に身を投じる 雨の音が全てかき消すから、扉を閉めたあと彼らがどうなったのかラーの知るところではない

    その後何事もなく 主にあの男と再び相見えることもなく時は過ぎていき
    父の死から1ヶ月と少しすぎた 葬式以来組から要請がかかったことはない ギャングとはいえあの親父の部下だ、できたヤツらが多いからラのことを気にかけてくれているのかもしれない
    綺麗な男の復讐劇はどうなったろう 特にあの時の中年が殺されたとかいうニュースは聞かない その代わり彼の父の死に関する報道は見た
    彼の父は市警だったらしい 巡回先で起きた強盗事件に巻き込まれ、女の子を庇った末銃殺されたようだ その強盗犯のひとりがあの中年 他のメンバーが次々と逮捕されていく中であいつだけすばしっこく逃げ回っていたらしいが、男は逃さなかったのだろう
    (あの後の店でのこととか殺されたとかいうの下り無しにするか) 結局あとひとりの強盗犯もしょっぴかれたと今朝のニュースで見た どうもあの時あのバーで殺されはしなかったらしい しかしあれから1ヶ月たってようやく逮捕とは、逃げ足の速さに恐れ入る

    己の中に芽生え始めていた復讐に対する激昂は彼の父の真相を知ったときに消火されてしまった 死と隣合わせの仕事とはいえ強盗による一方的な銃撃で命を落とすことほど虚しいものがあるだろうか
    そう思うと彼の息子、あの綺麗な男に対して憐憫のような感情が生まれた 自分も実はそうなのではないかと少し考えた 父だっていつ死んでもおかしくない人間だった だがその殺され方はあの警官と同じ、誰かを庇った上での死
    実子だの嫉妬だのと馬鹿馬鹿しい 自分にとって彼は父で、だからこそ彼の死が悲しかった 素直にそう認めれば良かったのだ
    割れたガラス瓶と流血の似合わない綺麗なあいつは今どこで何をしているだろう 逮捕のニュースを見てどう思っただろう
    ラーが再びあのバーに来てしまったのはきっとこの1ヶ月間、男への関心がずっと消えてくれなかったせいだ

    日が空のてっぺんにある この時間の酒場は閑散としていて所謂普通の人間はいない はずだった
    入るなり飛び込んできた銀色の髪 思わず足が止まる カウンター席でスマホをいじっていた男はドアベルの音にこちらを振り返って、そしてきっとラーと同じ顔をした
    おまえ…
    小さな声が聞こえてきた気がする
    1か月前この店で聞いたのとはまるで違う 烈火の削がれたそれは鈴のようで、姿だけでなく声まで美しいのかと少したまげた 一足先に冷静さを取り戻したラは彼の隣に腰掛ける クラッカーの山とウィスキー 昼飯にしてはあまりにも健康的じゃない
    未だに戸惑ったままの彼を置いてひとまず注文する 腹が減っていたから適当なランチメニューを頼んだ
    さて、と男の様子を伺う 半欠けのクラッカーをたどたどしく口にし始めた彼はすぐラの視線に気づいたらしく、灰がかった瞳を向けた
    偉く偏食だな
    これが好きなんだ
    ラのからかいに頬をほんのり染める これが女だったらなとどうしようもないことを頭の隅で考えてしまう
    まさかまたここで会うとは よく来るのか?
    あの時初めて入った
    その返答に堪らず吹き出した 入店のきっかけが復讐、それも殺人未遂とは
    なにが面白い
    キッと上目遣いに睨む姿はどことなく猫っぽい 綺麗な白い猫が実は人間の男でした、なんていうのがどこかのおとぎ話にありそうだ
    いや まあきっかけなど人それぞれだ 殺しのために入店しましたでもオレは良いと思う
    絶対馬鹿にしてるだろ
    それに結局殺してはいない 付け加えられた文言には後悔が込められているようだった
    知ってるよ あの男が逮捕されたとニュースで見た お前の父のことも
    食事が届いた トマトがふんだんに乗ったサラダにフォークを刺し込む 一連の動作を男は左から呆然と見ていた
    あの時は…どうかしてた 復讐なんて、父さんが一番望まないものなのに
    重たい前髪の奥で灰色が悲しげにひかる 見ず知らずの人の前で涙を見せるとは 酒のせいだろうか

    ……名前 なんて言うんだ
    姿同様美しい雫を流す彼に、ごみ捨て場で見つけた時からずっと知りたかったことを尋ねた
    父の名前はバルトスだが…
    違う お前の名だ
    警官の名前は新聞でみたとぶっきらぼうに呟くと銀髪の男は少し笑ったようだ 多少明るい声音で告げる
    ヒュンケル
    凛とした響き 正しく彼に相応しい名だ
    父上は良い名前を付けたな
    ありがとう そういうお前は?
    サラダを突っついていたラを覗き込むようにヒュが首を傾げる その拍子に揺れた銀糸はまるで清らかな雨のようで 思わずみとれた
    …ラーハルトだ
    うん 良い名前だな
    それが言いたかっただけじゃないのか?
    誇らしげに返す彼がなぜかとても愛しくて頬が緩んだ あんな出会い方をした癖に、一瞬でこんなにも距離が近づいてしまって 相手が彼でなければ有り得なかったであろう奇跡にひとり心の中で乾杯する
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