アマテラスに恋をした 三ヶ月ぶりに訪れたブラッスリーは、やはり閑古鳥が鳴いていた。
値段も安いし料理も美味いし店も小綺麗だが、如何せん立地が悪い。大通りから路地に入ってしばらく歩いた上に、四回ほど曲がってようやく店に辿り着く。曲がる所にこれといった目印もなく、口頭で教えるのは不可能に近いので、この店を知りたければ連れて行ってもらうしかない。観光客向けのガイドブックにすら載っていないし、地元民の知る人ぞ知る隠れ家的な存在だ。
そういった店は、総じて客が少ない。
他の客と鉢合わせたのは二回ほどだが店主はカウンターに座って新聞を広げていたのを見たのは今回を含めると七回目。こちとら毎回潰れていやしないか、ひやひやしながら最後の角を曲がるのに、呑気なものだ。
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