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    氷輪(ひょうりん)

    @hyorin_handmade

    夢の話がしたい人。とっくの昔に成人済み
    現在は金カム沼ですが、ホームは無双沼。
    二次創作一覧(https://nanos.jp/hyorindrops/page/12/)
    メモ→設定や夢シチュ
    かきかけ→お試しで書いたもの
    うぇぶぼ
    (https://wavebox.me/wave/dxn3qw03fk9sd4zj/)

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    POIPOI 95

    金カ夢 kkt
    十三夜の話。葡萄の話と重陽の話と、設定は一緒。たぶん。
    この二人で、一年の行事を書いたら楽しいかな、なんて思ってみたりして。

    #金カ夢
    aimingForTheGoldenHelix
    ##菊田杢太郎

    十三夜の話一時間程残業をしてから帰ると、連絡をもらっていたとおり、彼女が食事を用意していてくれた。

    「おかえりなさい」

    彼女が部屋に来るのは一ヶ月ぶりくらいだろうか。ここ最近はお互いが忙しくて、週末は職場から近い彼女の家で過ごすことが多かった。

    「今日は栗ご飯作りました」

    肉じゃがにほうれん草のお浸し、それに栗ご飯。和食がテーブルに並ぶ。仕事が終わってから作ってくれたと思うと、ありがたさと同時に申し訳ない気持ちも浮かんでくる。いずれは一緒に住みたいとは思っているが、その時は家事の分担は決めておかないと、なんて。気が早いのは分かっているが、そんなことを考えてしまう。

    「なぁ、あれ、何?」

    美味しそうな飯も気になるが、それよりももっと気になるものがあった。椅子に座りながら、あれ、と指差す先には、花瓶に飾られたススキと積まれたお団子。今日は十五夜だったか?いや、十五夜は一ヶ月前にここでやった。その時も彼女がススキを飾って、お団子を用意していた。お酒を飲みながら月を眺め、その後は……まぁ、思い出すとにやけてしまいそうになる。

    「今日は十三夜ですから」
    「ジュウサンヤ……?あー、そういえばそんな歌のタイトルがあったような」

    彼女の説明では、十五夜と同じように月見の習慣があり、十五夜と十三夜は両方見ないと縁起が悪いと言われているらしい。それも同じ場所で見るのがいいとか。

    「で、俺の部屋ってわけか」

    そんな十三夜の話をしながら食事を食べ、片付けを済ませる。それから十五夜の時と同じようにマンションのベランダから月を眺めた。

    「まぁ、確かに綺麗だな」

    少し欠けた明るい月を見上げながら、缶ビールを煽る。アルコールに弱い彼女は、お気に入りたという紅茶を淹れていた。紅茶なのに芋の香りがする不思議なやつだ。
    しかし、一ヶ月でここまで涼しくなるか……。流石にベランダは少し寒い。何か羽織るものを持ってこようかと思ったが、暖を取るために彼女に抱きついた。

    「ちょっと、菊田さん」
    「だいぶ寒くなったからな」

    いいだろ?と抱き締める腕に力を込める。仕方ないなぁ、と彼女が笑う気配がした。

    「じゃあ、月見の続きといくか」
    「続き?」

    俺の言葉に、彼女は振り向き見上げてきた。

    「十五夜の時は、ベランダだけじゃなかっただろ?」
    「…………えっと」
    「同じ場所で見るんだよな?」
    「…………それって」

    イヤじゃないんだろ?と耳元で囁けば、髪の合間から見える耳が真っ赤に染まっている。

    「オヤジ臭いって前も言わなかった?」
    「オヤジで結構って言った気がするぞ」

    それにこんなこと言うのは、お前だけだし。
    そう付け加えれば、彼女はこてんと俺の胸に頭を預けてきた。ようやく見えた彼女の顔も、真っ赤に染まっていた。
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    ゆき📚

    DONE【sngk】【ジェリーフィッシュが解ける頃】Ⅱ
    続きました。現パロです。
    現世では感情豊かに生きていて欲しいという作者の願望がにじみ出ているのでキャラが崩れてる感あります。
    あとエレリと言っていながら今回はほぼハンジ&リヴァイがメインのような感じになってます。
    相変わらず諸々雑な感じですが
    大丈夫、どんなものでもどんとこい!な方よかったら読んでやってください
    【ジェリーフィッシュが解ける頃】Ⅱ 「えぇッ!?エレンに会ったの?」
     某月某日、とある大手企業会社の一室にてリヴァイは大声を出した相手に睨むような視線を向けながら耳を塞ぐ仕草をしてみせた。
     「うるせぇぞハンジ、ボリューム落とせ」
     「ごめんごめん」
     ハンジと呼ばれた女性は快活な笑みを見せながらそう言うと座っている椅子の背もたれにぐっと寄りかかるようにして普段使っている作業机からノートとペンを取り出した。
     「同じ地域にいたんだね。すごいじゃん」
     「あぁ」
     「元気そうだった?どこで見たの?」
     「エルドとペトラがやってるパン屋の前で雨宿りしてた」
     「そうなの?え?え?話しかけた?彼リヴァイの事―」
     「覚えてなかった」
     ハンジが言い切る前にリヴァイはそう言うともう一度「覚えていなかった」
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