ジュンコウ俺ことデンジは、オーバとオーバの弟のバクとバトルフロンティアに遊びに来ていた。
俺達は遊びにきたバトルフロンティアでひとしきり遊び、一休みしながら飲み物を飲んでいた。さて俺らはこれからどうするかと悩んでいると、ジュンとコウキがなにか言いあいながら歩いてきた。
おやおやと二人の会話に聞き耳を立ててみると、ジュンとコウキはバトルフロンティアにフロンティアブレーンに挑みに来たらしいが、前回と同じ場所に挑戦したいとジュンが騒いでいるようだ。
「あーもう待ちきれねぇ~!早く行こうぜコウキ!」
「でもそこは前も行ったよ?僕他の所がいい。」
そういうコウキの言葉を無視してジュンはコウキの腕をぐいぐい引っ張って歩いていく。
「ねぇジュン、聞いてったら。」
ジュンは何度コウキからの呼び掛けをされても、一切聞く様子はない。
俺とオーバは微笑ましく眺めていたが、そろそろ間に入って止めてやろうかと目配せをしながら冷めかけたコーヒーを飲んでいた。
不意に、コウキがジュンの腕を強く引っ張った。
「うわっ、なんだよ!」
ジュンはそのことに驚いて振り向くと、コウキはそのままジュンにキスをする。
「!!?」
コーヒーを吹き出す俺、驚きながらスッとバクの目を手でおおうオーバ。
片手をジュンの頬に添えて、下唇を軽く食むコウキ。
その光景をまじまじと見る俺達。
コウキは瞬きながらゆっくり唇を離す。じっとジュンの瞳を見つめながら甘えるように言った。
「僕、前と違うところがいい。」
「わっわかったよ……」
ジュンはコウキの突然の行動に驚いたのか、頬を染めたじろぎながら言う。
「コウキ。」
そう言うと、ジュンはコウキの手を握りながら軽くキスをする。
「どこがいいんだよ~。」
「えっとね……」
二人はそのまま手を繋ぎながら歩き去っていく。
固まる俺達。
目を覆われていたバクが、静かに呟いた。
「あいつら、キスした?」