みちはつれづれ ざわめき、見慣れぬ人々が漫然と歩く様を見てどこからら行けばいいの? と隣のにこが尋ねるのを聞いて、さあ、と短く答える。
広い会議スペースでやっている即売会なるものである。
並んだ長机には色とりどりの布を敷いている、見渡してわかる限りでは、一つの机に二つのグループが陣取っているようだが。
「とりあえず知り合いに声をかけるか」
「そうねえ」
いささかの困惑と、祭りに来たような浮かれた声を聞いて見回す。
いくつかの区画に分かれており、番地よろしく番号を振られているようだった。ほうぼうの貼り紙を見てみちに聞いている区画を探す。卓上のサンプルを見ながら歩いて回るものと、目当てのサークル? なるものに向かう者がいるようだった。
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